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episode6-32
「あ、あの、大丈夫なんですか、彼…、」
「ん?あぁ侑稀?こいつねー、朝弱いんだよ、」
「はぁ…、」
「そのうち起きるから、別に大丈夫。体調悪いとかじゃねーから、」
俺の肩にこてん、と寄りかかったまま
すやすや眠っている侑稀の頭を撫でながら言うと
それまで少し緊張してた佐野さんが、ふふっと笑った。
「らぶらぶなんですね、」
「そうかぁ?」
「そうですよ。」
いっつもこんな感じだけど、と俺が言うと
声はしなかったけど、いいなぁ、と佐野さんの口元が動いたような気がした。
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