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episode6-38
「着替えてったほうがいっか、」
「あー、たしかに。…あ。」
何かを思い出したかのようにそういった京は
ごそごそと荷物を漁って、これ、と俺にパーカーを手渡した。
「パーカー?」
「侑稀白いから。…あと、」
「あと?」
「俺以外のやつに肌見せるの、禁止。」
何それ、と目を逸らしたけど
そんなことを言われたら着るしかなくて
俺は素肌の上にそれを羽織った。
「はいこれ水。」
「……さんきゅ。」
「あと日焼け止め。」
最近の京は、昔以上にお母さんみたいだ。
「……あ、律ら準備出来たって。」
「お、おう。」
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