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じりっと眉間に皺を寄せて見つめてくる神谷を見下ろして、そっと顎を指先でなぞった。
ん……と悩ましい息を漏らしながら軽く身を捩る神谷は、まだ寝ぼけている。
だって、でないと俺の指先に頬擦りをして煽るように真っ赤な舌先を覗かせている神谷の行動の説明がつかない。
"エロに素直"
それは、神谷の最大の長所であり、短所だと思う。
「……やんねえの?」
だって俺、こいつのエロモードに逆らえない。
俺の指を甘噛みしながら笑っている神谷に、下肢が疼いた。
はい起きた。息子が起きた。ぎゅんって起きた。
いつスイッチが入るのかもわからないエロモード神谷は最高にえろくて可愛くて、俺の何もかもを奪い取ってしまうほど貪欲だ。情けない話、いつだって俺が先に果ててしまうほど。
今だって、とろりと溶けきった瞳の神谷に、俺はただ息を荒げることしかできなくて。
抑え込むまでは、俺が優勢だったはずなのに。神谷のスイッチが入った瞬間、いつだって降参するしかない。情けない。非常に情けない。
「やるに決まってんだろ!」
「ははっ」
声を上げて笑う喉元に軽く噛みつき、薄い胸板に手を這わせた。
途端にびくりと震えた身体と、乱れていく呼吸。――期待に、満ちた視線。
……いつもこんな風に甘えて俺を求めてくれると嬉しいんだけど。
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