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二十五話め

あまりの可愛らしさに顔を上げてしまった。涙も引っ込んで笑えてくる。 「翔来良い子だな〜、ウケるわ…、」 頭を撫でてあげると少し顔を赤くする翔来が可愛くて、仕方ねえな、とベッドを下りて翔来の足を跨ぐ。正面から抱きついて、 「偉い翔来くんの言うこと聞いてやるよ、」 そう言ってほっぺにキスした。 そして唇を翔来のに近づけて、キス…出来そうなくらいの距離で、ちゅっと投げキッスしてやった。 思ったより音出て俺も恥ずかしくなってきた。 「…い今はこれで我慢な」 「おう……」 二人で真っ赤になって、早く寝ようとあたふたする。翔来が布団を持ってくると言うから素で「一緒に寝ないのか」と聞くと、今まで見たことないくらい翔来が顔を赤らめて「それは、我慢出来なくなる」と足早に部屋を出ていった。 「…ずりぃ」 一人部屋に残された俺も顔が最高に熱をもってて、冷ますように布団に顔をこすりつけた。そしたら翔来の香りがぽわんってしてますます赤くなってしまった。 布団一式を持ってきてくれた翔来にお礼を言って寝る支度をする。お互い全然顔の赤みがひいてなくて、意識しまくり。翔来がめっちゃ噛みながら電気を消して、すごい勢いでベッドに潜る音がした。そこで、ふと翔来に言ってなかったことを思い出して、ベッドの傍に座って手探りで翔来に触れる。 「翔来、ここ?」 「ぅわっ、びびった、何だよ…」 ぽふぽふ布団を叩くと翔来が布団をめくってくれた。窓の光で翔来の顔がうっすら見えて、頭を撫でてあげる。 「今日一日……つか実行委員、お疲れ様」 怒涛の三週間だっただろうな、時間もないし一年は入学したばかりで教えることたくさんだし…、委員会行きたくないって俺に駄々こねて、でも最後はしっかり委員長の顔してたな…。 いくら翔来でも最初から何でも完璧に出来るわけじゃない、努力してるんだって、分かるよ。そういう頑張り屋なとこも好きなわけ。俺も頑張ろうって思える。 話しててとてつもなく愛おしい気持ちが溢れてきて、翔来のおでこにキスを送る。 「…本当お疲れ様。かっこよかったよ」 ちょっと恥ずかしくて照れながら笑うと翔来も笑顔を見せてくれて「ありがとう」って言われた。 「稜に言われると頑張った甲斐あったと思うわ」 翔来はすっかりいつものイケメンに戻ってて、体を起こすと俺の手を取って、くいと引っ張る。 「おいで」 甘い声が耳に響いて、腰が抜けてしまいそうだ。 (おいで…!ん〜〜〜!!!おいでだって!蕩けそう…) ふにゃふにゃ力も入らず、翔来に手伝ってもらいながら何とかベッドに乗り上げた。 翔来が掛け布団をめくっているから、流れでそのまま入ってしまったけど、想像以上のくっつき具合だ。 言われるがまま翔来の方を向いて寝そべると、俺の背中に腕が回った。 (あ〜〜〜翔来ぃ…) 俺は翔来の服を摘んで頭を寄せる。翔来の香りがふわっときて堪らない気持ちになる。 (…はあ♡密着度やばい…!) テンションが上がってきた俺は自分の片脚を翔来の脚に乗せて、よりくっついた。あぁっ、これじゃあ、翔来が…俺のに当たるのでは、と興奮してると頭上から翔来の声が降ってきた。 「…誓います。何もしません。」 ぎゅ、と抱きしめられていた腕に力がこもり「これだけ許して」と翔来が子供みたいな声で言ってくる。甘えてる翔来かわいい…!かわいい!と心の中で踊り狂ってしまった。 「うん、許す…」とは言ったものの俺はちょっとだけ我慢が効かない。腰を翔来の方に寄せて、くいくいっと服越しにあれにちょっかいを出して、それから寝た。

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