翔来は全然起きる気配がなく、俺は調子に乗って、体を上にずらすと翔来の首にキスをした。数年前はなかった喉仏に唇で触れて啄む。片腕を翔来に回してより密着するとドキドキが増した。 「翔来、おきて…早く……、じゃないと、俺…」 そう言いながらも俺は翔来の首にキスして、腰を動かす。回していない手で翔来のスウェットのUネックを少しだけ下げるとえっちな鎖骨がこんにちはした。一ミリも我慢できず、そこにもキスをする。 （鎖骨……エロいなあ…、） 脳内が真っピンクになるのが分かって、自分の吐息が熱くなる。おそるおそる舌を伸ばして、翔来の鎖骨にちょんっと触れた。一瞬過ぎてイマイチ味わえなかったが、翔来もまだ起きないので、今度はもう少し舐めてみたい。 （はあ…翔来、翔来、） 鎖骨をなぞるように舌先で舐めると翔来が吐息を漏らした。 「あ、っ、ぅ〜……ァ、ん……！」 俺は最高に興奮してしまって、呆気なくイッてしまった。びゅってちんこから精液が出ちゃって、もうパンツは使い物にならない。そんな状況にも関わらず、俺はここぞとばかりに翔来の首周辺をキスしたり舐めたり。 「あぁ……好き、翔来、すきぃ……」 頭がぽわんとしててよく考えられない。ただひたすらちゅっちゅしてると、 「稜……」 と色気100パーセントの声が落ちてきた。 「ぁ、翔来…起きた…」 翔来の方を見上げると、寝ぼけ眼だった翔来がクワッと目を見開いて、俺は引き剥がされた。 「何で離すの……翔来、ぎゅ、して…」 ふわふわした頭ではもう恥ずかしいとかそんな気持ちも起きなくて、俺は翔来にまたくっつこうとする。 「稜……、だっ駄目だ、俺は起きる！」 だけど翔来は近づかせてくれなくて、体を起こしてしまった。 「でも…翔来ちんちん勃ってるよ…」 俺は手を伸ばして、翔来の硬いのを指で軽く触れてみる。いつものイケメンはぶっ飛んで、わたわたと翔来が慌てる。 「ちんちんって、お前……もう、ああ〜」 翔来は俺の手を取って、無理やり俺を起こした。そのまま翔来に抱きしめてられて、耳にキスされる。 「ん…」 さっきイッていつもより敏感になってるからうっかり声が漏れた。ちゅって音えっちぃ…。俺はもう翔来の全てがエロく見えて、聞こえてしまって、目がもうハートになってる。 「お願いだから、そんな可愛いことしないでくれ」 翔来は弱々しい声を出して俺に頼んできた。…可愛いだって。 「……可愛いって、もっかい言って」 「え？」 「俺、可愛い？」 翔来の背中に両腕を回し、ぎゅうっと抱きしめ返す。男が可愛いって言われて喜ぶ筈が無いんだけど、俺は翔来限定で可愛いって言われたい。 ふ、と笑った翔来が「うん、可愛い、稜が一番可愛い」と言ってくれた。きゅって心臓が縮んで、またドキドキと忙しなく動き始める。俺の顔はでれっとだらしなくなってしまった。 「嬉しい…、翔来大好き、…翔来が毎日、可愛いって言ってくれたら…えっちなこと、我慢する。」 「ん、じゃあ俺もエロいこと我慢するな」 「出来んの？」 「頑張る」 小指を絡めて指切りげんまんして『指切りってガキだな』と二人で笑った。 「んで、それどうすんの？」 「……トイレ行ってくる」 俺も俺でパンツが大変なことになってるから無理を言って翔来のパンツを貸してもらった。まだ一回しか履いたことないんだって、残念。