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第41話

【 倉科side 】 帰って来てみると、なぜかマンションにはまだ誰もいなくて・・・・・・ 俺達がマンションに戻って来て数分後、ユキのためにホットミルクを淹れていたところへ充達がバタバタと慌ただしく帰ってきた。 「へ?」 啓太と要の間に、病院から姿を消した里中真央が・・・・・・いる。 え? 幻・・・・・・ってわけじゃねぇな。 ちゃんと足もある。 高そうなグレーの、ちょっと大きめな男物のコートを着てて、二人に支えてもらってやっと立ってるって感じ・・・・・・で? 「え、えっとぉ」 更に初めての客が・・・・・・なぁ、充の隣にいる人達はどちらのどなた様? 銀縁眼鏡の、ひょろっと細い狐目野郎・・・・・・こいつ、なんか、ずっと里中のこと心配そうに見てるけど? かっちりセットされた髪型の、ロマンスグレーがよくお似合いな、恰幅のいい口髭男・・・・・・きょろきょろと、俺の部屋に興味津々みたいだけど。 このお二方は一体? 「・・・・・・ユキ先輩」 って、里中、最初にユキかよ。 ここ俺んちってか、ユキ、お前も呼ばれて素直に近づこうとするな。 マンションに戻ってきて、啓太達も帰ってきたから、石橋から電話掛かってきた時よりだいぶ落ち着いたみたいだけど。 無警戒に俺から離れようとしたユキの腕を取って引き戻す。 しかも、雛森先輩、じゃなくって、甲斐真希那同様、ユキ先輩って・・・・・・呼んだよな、今。 「もう遼先輩ったら。人間が小さいなぁ、そんなに警戒しなくったって大丈夫だよ!」 啓太・・・・・・お前の言っている意味が分からん。 警戒するに決まってるだろ! 俺は里中という人間がどんなヤツか知らねぇんだよ! 知らねぇけど、そいつが元男だってことは知ってるんだよ! そんなに可愛らしい顔をしていても! 見てくれに騙されてたまるかってんだっ! そんなヤツにユキを近づけるわけにはいかねぇんだよ! 「どうして、あたしが・・・・・・ユキ先輩に警戒されなきゃ、いけないんです?」 お前もすっ呆けた事言うじゃねぇか。 この一連の事件の関係者ってだけで、十分警戒する原因になると思うんですが? 俺はそのままユキを抱き寄せて、刺された傷のある箇所に触れてしまった。 ワザとじゃないぞ? 「んっ、倉科」 わりぃ・・・・・・でも、痛み止め効いてるから痛いわけじゃねぇだろ? けど真っ赤な顔して・・・・・・俺に身体を預けてて・・・・・・痛かったって言うより、くすぐったかったのかな? こんなときにユキのこと可愛いって思う俺は不謹慎? いや・・・・・・ えっと・・・・・・可愛いんだから、しょうがねぇよな? 「倉科くん、鼻の下伸びてるよ」 充、なんか視線が冷たい気がするぞ? 「倉科、大丈夫だからちょっと離して」 仕方なく緩めた俺の腕の中からユキが抜け出して、里中に近づいていく。 何か妙な真似しやがったら、すぐに俺が・・・・・・って、啓太も要も手ぇ離すな!! 支えを失った里中がユキの腕の中に倒れ込んできてっ!!!! 「・・・・・・倉科、なにやってんの?」 俺は思わず二人の間に入って里中を抱きとめ、ユキを奴から遠ざけた。 「いや、だって、ユキも怪我人なわけだし・・・・・・」 そんな体で1人の人間の体重を支えようだなんて・・・・・・良くないだろ? 「いやぁ、充から話は聞いていたけど、倉科くんって超過保護さんなんだねぇ」 うるせぇよ、口髭。 充も俺のことこのおっさんに何て話したんだ? 「で、あんた達誰?」 ギロッと睨みつけても、胡散臭い笑顔が張り付いたままで・・・・・・ムカつく。 大人の余裕ってやつか? 「あぁ、自己紹介が遅れてしまったね・・・・・・私の名前は甲斐光太郎。充の叔父さんだ」 あんたのその笑顔は嫌いだ。 なんでもお見通し、みたいな顔してやがる・・・・・・で・・・・・・え? 充の叔父さん? それって確か・・・・・・警察の・・・・・・関係者っていう? 「私は、真央ちゃんの・・・・・・こ、こここ恋人というか、その・・・・・・鉄平くんの上司の・・・・・・えっと、鑑識やってる八尾一郎で、あの、初めまして」 ちゃんとまとめてから話せよ、あんたは。 銀縁の狐目、見た目の印象となんか違うな・・・・・・ 頼りねぇっつうか、オドオドしながら俺らのこと見てて・・・・・・ って、あれ?今鉄ちゃんの上司って? じゃぁ、あの豪邸の主? へ? 今、こい・・・・・・び、とって言った? 「こう見えても八尾くん、一応鑑識でも上の方の役職がついてるんだよ。偉い人なんだぞぉ?」 「はいはい、叔父さん、ストップ。とりあえず、倉科くん・・・・・・立ち話もなんだから座って話そうか?」 充が里中に肩を貸して、俺達の隣を通り過ぎ・・・・・・ その後ろをぞろぞろと親父二人が続き・・・・・・啓太と要がついて行って・・・・・・ 俺とユキがリビングに戻ると、連中はそれぞれ自分が落ち着くらしい場所に座っていて・・・・・・ ソファに座っていた里中の隣にユキが座って・・・・・・ 俺は、この部屋の主なのに床に直接座って・・・・・・もちろんユキの近くにいるためだけど。 タイミングよく充と要が人数分の飲み物を運んできた。 もう一度言うが、ここは俺の部屋で、主は俺なわけで・・・・・・ まぁ、充は俺んちの何処に何があるのか大体知ってるから・・・・・・いや、教えたわけじゃねぇんだけどなぁ。 「雛森くんと真央ちゃんは怪我人だから、こっちでいいかな・・・・・・刺激物は良くないよねぇ・・・・・・えっと、倉科くんはコーヒーでいいでしょ」 いいでしょじゃねぇんだよ、何勝手に・・・・・・俺に選択権はねぇのか? まぁ、コーヒーでいいけどさ。 さっき俺が淹れたホットミルク、冷めちゃってるから淹れ直してやってくれてるんだな。 「倉科、どうかしたのか?」 ユキ、どうかしたのかじゃねぇんだよ・・・・・・ おかしくねぇか、この状況。 お前からも何か言ってやってくれ!! 「倉科?疲れてるよな?大丈夫か?」 ソファに凭れて頭を乗せると、ユキが心配そうに俺の顔を覗き込んできた。 「・・・・・・ユキ」 そのまま、もうちょっと・・・・・・近づいてこい。 こう角度をさ・・・・・・いや、俺が腕伸ばせば・・・・・・届くから・・・・・・・・・ 「いやぁ、いきなり押しかけてきてすまなかったね、倉科くん」 てんめぇ、口髭親父!! 少しは空気読めよ。 もうちょっとでユキとキス・・・・・・ん? いや、俺が空気読めぇ! なんで、人前でユキとキスしようとなんかしてんだ、俺ぇ! 疲れてるんだ! 俺、疲れてるからなんだっ! 「真央ちゃんも早く休ませてあげたいから、さっさと用件に入ろうか」 口髭ぇ・・・・・・ 「そうだね、真央ちゃんも雛森くんも怪我人なんだし。ねぇ?」 ね~っじゃねぇ! 啓太・・・・・・その口髭親父と随分打ち解けてるようじゃねぇか。 真央ちゃん、真央ちゃんって・・・・・・そいつ、元男だろ! お前、ちょっと前まで胡桃ちゃん、胡桃ちゃんって言ってて、その後ユキのこと・・・・・・いや、こっちのことは思い出さなくていい。 ったく、ほら、だったらさっさと話を始めろよ。 「では私が話そう・・・・・・まず、雛森くん。君を刺したのは私の、娘の真希那・・・・・・の中の、我々が第三の人格と呼んでいる子だ」 あれ?さらっと流しちゃいけない話か? つまり、ここからは真面目モード? 「第三の人格?」 なんだよ、それ? 「あのね、倉科くん・・・・・・真希那ちゃんは『多重人格者』だったんだ」 こそっと要に耳打ちされた。 ユキは・・・・・・知ってたみたいだ。 事務所に行く途中で充と合流し、その時に打ち明けられたのだと要が付け加えた。 だから、ユキはあまり驚かなかったんだな。 なんでその事を俺に言わなかったんだ、ユキ・・・・・・いや、言えなかったんだな・・・・・・ あの後、こいつらの作った飯食って気絶しちゃったもんな・・・・・・ 「雛森くん、真希那とは中学の時一度会っているそうだね?」 え? ユキと? 俺、ユキが女と一緒にいるとこ見たことねぇけど? ほら、ユキも覚えがないみたいで・・・・・・俺を見た。 俺達の周囲って、いつも男ばっかりだったと思う。 俺達二人とも心当たりがねぇんだけど? 「君達の卒業式の日らしいよ?第二ボタンをもらったって喜んでいた」 ユキの第二ボタンをゲットしたのが、甲斐真希那だったのか。 結構わちゃわちゃ人が寄って来てて、毟り取られるようにボタンが無くなっていったから、誰の手に渡ったのかなんて分からなかった。 「その頃から異様なほど君に執着していたようだ」 彼女の第三の人格は、とにかくユキ一途な性格で・・・・・・ ちょっとしたストーカー行為も繰り返してたって? 隠し撮りに盗聴って・・・・・・犯罪と言うんですよ、それ。 で、そういった装置を、甲斐真希那の第四の人格が、携帯電話やら時計やらを改造しまくって・・・・・・製造してたって? 更に他の人格がユキを尾行・・・・・・すげぇ連携プレイだな。 初めて聞く事実、さすがにユキも驚きを隠せないって言うか・・・・・・気付いてなかったんだな。 まさか、自分がストーカーされてたなんて。 ユキの表情が僅かに引き攣っている。 おまけに、甲斐真希那の部屋から押収したというユキの隠し撮り写真がドバっとテーブルの上に広げられた。 カメラマンとしての腕、なかなか才能があるようだな。 この角度のユキ、めっちゃ可愛いじゃねぇの。 これ、後でもらってもいいかな? しっかしまぁ、どんだけ撮られてんだ? あ、コレ・・・・・・ユキと胡桃ちゃん? 「それ・・・・・・胡桃の代わりにユキ先輩と会ってたのを見られて・・・・・・胡桃の恰好をしてても、あたしって分かったらしくって」 俺達が里中と会う約束をした日に、店に甲斐真希那が訪ねてきた・・・・・・と。 いつも一緒にいた鉄ちゃんを撒いて・・・・・・ 「ちょうど先輩から電話が掛かってきたときに側にいて、真希那に取られちゃって・・・・・・その時は、ユキ先輩が来るまで、ちゃんと大人しく待ってるって言ったのに・・・・・・その後、なぜか店に真希那宛の電話があって・・・・・・そうしたら急に・・・・・・」 彼女に襲われた・・・・・・ ひょっとして、その電話って、俺が石橋に里中の店に行くって連絡を入れたから、奴が店に掛けて真希那を上手く誘導して里中を襲わせたのか? 「鉄平さんが飛び込んで来て・・・・・・真希那を引き剥がしてくれたんだけど・・・・・・」 暴れた真希那のせいで鉄ちゃんの眼鏡が割れ、それを隠すために、棚のグラスを割った・・・・・・ あの時、店の裏から逃げたのは鉄ちゃんと真希那・・・・・・だったのか・・・・・・ 「ユキ先輩は自分のだって、誰にも渡さないって叫んでた・・・・・・あたしがユキ先輩に近寄ったりしたからいけないんだって・・・・・・ユキ先輩が真希那を裏切ったのは、あたしのせいだって言ったわ」 どんだけユキに執着してんだ・・・・・・あの子、中学の時とか直接ユキとは会話したことねぇんだろ? よくもまぁ、そんな激しい思い込みを。 「つまりね・・・・・・鉄平の話では、君と、君の叔父である雛森恭介くん、そして真央ちゃんの3人を襲ったのは真希那だということなんだ」 おっさんを殺したのが・・・・・・甲斐真希那? ユキ・・・・・・きゅっと俺の上着を掴んできたユキと目が合う。 大丈夫かって口に出して言ったって、大丈夫って返されるだけだから、俺は肩にあるユキの手に自分の手を重ねた。 「・・・・・・倉科」 大丈夫、俺が一緒にいるんだから。 「ん」 分かってる。 「でね、真希那を唆したのが・・・・・・石橋のようなんだ」 そ、そそのかし・・・・・・た? 「アレは既に岩月浩二、桐条胡桃を手に掛けた後・・・・・・雛森くんを襲う真希那を目撃して、更に鉄平に脅しを掛けてきた」 石橋が・・・・・・真希那に、おっさんを殺させた? 「清美ちゃんから相談を受けた時点で私も動いていれば、今回、こんなにも死者を出さずに済んだかもしれないのに・・・・・・」 口髭・・・・・・清美ちゃんって? 石橋の奥さんの名前じゃなかったか? 確か、警察上層部のお嬢さんって人で? 「清美さんから相談って・・・・・・何を?」 なんとなく想像はついているけれど・・・・・・ 「石橋が浮気をしてるかもしれないって相談されてね・・・・・・彼は優秀だったから、私はそんなことこれっぽっちも疑わなかった」 口髭は、石橋は刑事だから隠しているわけではないんだが普段の仕事の事は家では話せない。 当然だ。 捜査状況が何処からどう漏れて犯人の耳に入ってしまうかも分からないんだから。 毎日立て続けに起こる事件。 仕事が忙しいから帰りが遅くなるのであって、奥さんに内緒で女性と密会してるからってわけじゃないんだよとフォローまでしてたのか。 勤務態度は真面目だった石橋。 奥さんには感づかれてたけど、周囲の人間は上手いこと誤魔化せてたんだな。 だから、口髭は直接石橋に聞いたんだそうだ。 「清美ちゃんを泣かすようなことをしないようにねっと、浮気などしてないだろうねと、世間話のついで程度に、冗談っぽく話をした・・・・・・彼も、大丈夫ですと、妻を愛しているのに、そんなことするわけないじゃないですかと笑ってたんだよ」 口髭が盛大に溜息を吐き出した。 「私は・・・・・・鉄平くんから打ち明けられてね・・・・・・真希那ちゃんが私の真央ちゃんを襲ったんだと」 鉄ちゃんの上司、狐目・・・・・・やっと口を開いたか。 ってか、今、私の真央って言ったか? 私のって付ける必要はあったのか? 「どういうことなのかと問い詰めたら・・・・・・雛森くんを襲った彼女に石橋が言ったんだそうだよ・・・・・・・雛森くんが君の元に戻らないのは、雛森恭介くんが邪魔をしてるんだって。そして、更に私の真央ちゃんに雛森くんが横取りされてしまうよと・・・・・・囁いて」 胡桃の恰好でユキに会ってたのを知ったから。 おっさんは清美さんに浮気調査を頼まれてた・・・・・・ 調査しているうちに、桐条胡桃が浮かび上がって、そのマネージャーをしていたのが林原だと知り、事情を説明。 林原は、快くおっさんに協力してた、と。 里中は、胡桃に自分のことを彼氏だって紹介されてる・・・・・・ そうやって石橋は・・・・・・真希那に自分にとって都合が悪い人間を殺させていったのか。 「岩月さんが殺されたのは・・・・・・たぶん、胡桃がその人に話したから・・・・・・」 話したって何を? 「胡桃は、石橋さんが運命の人だって・・・・・・大好きだって言ってた。でも、そのことを世間に公表出来ない。だって、石橋さんには奥さんがいたし、胡桃自身もTVや雑誌で漸く世間に認識され始めてた頃だったし・・・・・・きっと事務所に反対される。この恋は壊されてしまうって。でも、不可抗力で週刊誌に取り上げられたら、しょうがないよねって・・・・・・自分でネタを岩月さんに渡したの」 でもそのネタは小さな記事で週刊誌に載った程度。 大々的には取り上げられなかった・・・・・・岩月って人にしてみれば、友人の不倫ネタだ。 それに、結婚式まで呼ばれて、奥さんのことも知っている。 この人・・・・・・記事にするまでに相当悩んだんじゃないだろうか? それとも、このネタで石橋を脅した? 桐条胡桃は・・・・・・そうまでして石橋を手に入れたかったのか? なんで? あんな男のどこがいいんだ? 「石橋さんとのこと、林原さんが気付いたみたいって・・・・・・そのうち、胡桃と連絡が取れなくなって・・・・・・」 桐条胡桃を殺したのが石橋だって・・・・・・おっさんも、林原も気付いてたんだろうな。 「今、石橋を探してるんだがね・・・・・・検問にも引っかからず、その行方はまだ分かっていないんだ」 石橋の行方が、分からない? 何処にいるかは俺達も知らないけど、石橋はたぶん里中を探してるんだ。 この里中の状況じゃ、誰かの手助けが無い限り、行動範囲は狭いとみてるんだろう。 里中の協力者、このおっさん達の存在を知らないんだろうな。 防犯カメラとかに映らない道とかも把握してるんだろうし。 「ん?あぁ、どうやら私の携帯が鳴っているようだ。ちょっと待っててくれたまえ・・・・・・私だ」 口髭の携帯が鳴った。 随分可愛らしい音楽だったな、顔に似合わず。 ただその表情は険しい。 「・・・・・・そうか、分かった」 通話が終わる。 随分短かったけど・・・・・・・・・ 「娘が見付かったよ・・・・・・雛森探偵事務所のビルの下で」 飛び・・・・・・降りた・・・・・・って、ユキんとこの・・・・・・探偵事務所の、屋上から? 「その近辺で石橋が目撃されている。今その足取りを追っている」 「光ちゃん、真希那ちゃんは?」 里中が心配げな声を上げるが・・・・・・口髭は沈痛な面持ちで首を左右に振った。 「・・・・・・即死だったようだ」 口髭が搾り出し・・・・・・拳を握った。 「間に合わなかった」 「・・・・・・そんな」 石橋は・・・・・・何処に行った? 「あの」 ユキ? 俺の上着を掴んでいる手に、更に力が入る。 「石橋さんの行方に、心当たりがあるんですが・・・・・・」 そう言えば、お前、石橋の野郎に迎えに行くって言われてて・・・・・・ 「俺達の中学の・・・・・・校舎裏にある、一番大きな桜の木の下」 中学の、校舎裏の・・・・・・桜の木の下? 花弁が舞い散る中で・・・・・・ユキが俺に・・・・・・ 「ずっと好きだったんだ」 そう告白してくれた、あの桜の木の下? 「そこで、俺を待ってるって・・・・・・」

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