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第32話※

小さな蕾に指が飲み込まれていくその様はなんとも異様な光景だった。こんな場所に指を入れる事は生きていく中でそんなに多くはない。 それでも清藤は躊躇いなく小さな蕾に指を差し込み、ローションの滑りを借りて沈めていく。違和感しかないだろう、眉間に皺を寄せ耐えているようにも見える。 清藤の横に身体を横たえ眉間を和らげるようにキスを落とした。潤んだ瞳はしっかりと真田を見つめ時折苦しそうに瞳を閉じ、その健気な姿に堪らなくなる。 「友海さん…大好きです」 顎を掴み、キスをすれば頼りなく求めてくる。小箱から散らばった小袋を清藤のように歯で引き裂き、人差し指に被せると小さな蕾に差し込んだ手に添えた。 その瞬間、清藤の身体が喘ぎと共にビクンと跳ねた。 「うわぁ、んん」 額に薄っすらと光る汗が髪を張り付き唇を噛みしめる。もう一度唇を合わせ、重ねた指を隙間なく密着させた。 キツく絡みつく内部に差し入れるとドクンと心臓が音を立てた。 「さっき…掠めた…俺の良いところ…元希、触って?」 どこまでも真田を求める清藤に胸が熱くなる。 同じ気持ちでいてくれることが堪らなく嬉しい。なら清藤が苦しいばかりでなく気持ち良くさせたい。それにしても、どこまでも探究心が強いのか好奇心旺盛なのか、清藤の真意はわからないがこうやって求めてくれることは嬉しく堪らなく愛しいと思う。 清藤の良いところ…それは前立腺のことを言っているのだろう。知識としては聞いたことがありそこは性感帯だということは知っている。そんな未知の場所を触ることもないと聞き流していた。 清藤の中で添わせた指がここだと導く。内膜に指を這わせるとぷくりと膨らんだものに触れた。 「そこ…前立腺だろ?ここで俺と元希が繋がって俺が感じるところだよな。気持ちよくなりたい…お前と気持ち良くなりたいんだよ…」 見つめ合う瞳は潤み訴えかけるように呟いた。 「俺も友海さんと繋がりたいよ。でも傷つけたくないから…」 無理強いはしたくない。この秘部に入れて溶けるような快感を二人で味わいたい。だが、こんな狭い場所にどう考えても人並みのモノだといっても入れる事なんて出来るんだろうか。 そんな真田の不安を清藤は塞がった手ではなく唇を真田の頬に押し当て微笑んで見せた。 「大丈夫だよ、もっと解せば、元希を受け入れられるから…」

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