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第62話*

 くすぐったくて、眉をよせると、眇めた目の際にキスされた。そのまま舌で目許を舐められる。 「お前にはさんざん俺のモノを見られてるからな。今度は俺に見せろよ」 「そ、そんな。あれは、だって」 「アレが取れるまでは、毎日昼間、仕事中に思いだしては、ホント身悶えたぞ」 「ええ」  こっちは育児のつもりだったが、宗輔にしてみれば、羞恥に耐えがたいものだったらしい。仕返しを企むような悪い笑顔になった。大きな手を、カーキ色のコットンパンツの中に忍ばせてくる。昨夜、着がえを持ってきていなかった結太は、下着をつけていなかった。 「……あ」  宗輔の指先が、起きあがっている愚息の頭に触れた。先端の敏感な部分に刺激がきて、結太もビックリした。キュッと内腿に力を入れると、宗輔は口角をあげて小さな孔のまわりをこすり、それからくじるようにした。 「あっ、ん、もう……。っ、そんな」 「いい?」 「ん、……ぃ、いい、です」  他人の手で快楽を施されるのが、こんなに気持ちがいいなんて。結太は知らなかった。ピリピリした強烈な快感が、亀頭全体を覆っていく。小孔から雫も滲んできたらしく、急に指の滑りがよくなる。宗輔の指先が気持ちいい。たったこれだけ触れられているだけなのに、おかしくなるくらいに。  宗輔は一度手を引き抜き、結太のパンツのジッパーをおろしにかかった。前を寛げると、身を起こして乱れた姿の結太を見おろしてくる。 「ひゃ……」  勃起した自身が、すべてあらわになる。結太は恥ずかしくて、腕で顔を隠した。 「隠すなよ、せっかく貴重なエロ顔なのに」  無理矢理、腕を外される。 「うぅ……。許してください」  涙目になると、宗輔は余計に興奮したように、乱暴にパンツを膝までさげた。  宗輔のほうはТシャツに、小さめのサイズのボクサーパンツをはいている。それがここ最近の少年宗輔の寝間着だったからだ。 「きつくて邪魔だ」  宗輔は手早く着ていたものをすべて脱ぎ去った。  結太に裸を見せることに抵抗はないらしい。元水泳部ということもあるのだろうが肌をさらすのも大胆だ。逆三角形の均整のとれた姿が目前に現れて、結太は生唾を呑みこんでしまった。いつ見ても彫刻のお手本のように美しい、滑らかに筋肉のついた身体だった。 「いきなり挿入するのは無理だろうな」 「そ、そ、そうにゅう、っすか」  無理無理無理と首を振る。

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