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散歩日和-sanpobiyori-3
家に帰り、俺は朝食の準備をした。
樹矢は今日の仕事のアンケートを書きながらスケジュールの確認をしていた。
「はい。朝ごはん」
「やったぁ!朱ちゃんの手料理久しぶりだぁ。」
「最近バタバタしてたからな」
家の料理や家事はだいたい俺がしている。フリーで働いてて時間に融通が効くからだ。
「てか樹矢さ、なんでまだメガネ掛けてるの?」
普段、メガネは掛けない樹矢。変装しても帽子にマスク位なのに、何故かさっきのメガネをまだ掛けている。
「えっ!だって朱ちゃん俺のこの姿見てカッコイイって思ってたじゃん!もうずっとこの格好でいようかなぁ♪」
るんるんな笑顔で答えてきた。
なんでこいつは俺の事をそんなに見破れるんだ……。
「ね?朱ちゃん、俺イケてる?」
樹矢は机に肘を立てて頭を傾げて俺に聞く。
「なっ……」
またこの感じも悔しいけど画になるな……。
窓から差す朝日に照らされた樹矢がとても綺麗で格好良くて、自分の心臓の鼓動が早くなったのが分かった。
……ちゅっ。
返事をするのが恥ずかしくて、俺はキスで答えた。
「へへっ。朱ちゃんだーい好き」
さっきまでのイケてる顔が崩れてニヤニヤした顔になった樹矢。
「よし、ご飯食べるぞ」
これ以上はまずいと思い俺は樹矢から離れようとした。けど、それは出来ず、腕を取られて引き寄せられ俺を後ろから抱きついた。樹矢が耳元で囁く。
「先に、朱を食べたい」
__________これが自業自得ってやつ?
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