事の発端は俺だ。 「今日はミーティングがあるので遅くなります。っと」 樹矢は最近さらに忙しく、ロケ撮影でいない日もあればTVの生放送に出演したり軒並み人気になっていってる。 会えなくて寂しいとは思うが俺も仕事を沢山貰えるようになり、いろんなモデルやアイドルの写真集の撮影や日本各地のロケ撮影もあり、すれ違いの日が続いていた。 急な仕事のミーティングが夜に入ってしまい、そういえば今日は帰りが早いって言ってたのを思い出しすぐに樹矢へ連絡した。 ミーティングが始まる時間になっても返事は無く、忙しいのだろうとたいして気にせず時刻通りに始まった。 「では、そんな感じで。後々本人に確認してまた改めてご連絡しますね。」 「はい、お願いします。」 ミーティングが無事に終わった。大切な仕事のため結構時間が経ってしまった。もう21時を過ぎようとしている。 「あのっ…須藤さん！これから二人でお食事いかがですか？」 帰ろうと席をたった瞬間にミーティングをしていた相手の成田(なりた)さんが話しかけてきた。 樹矢から連絡も無かったし、たまにはいいかと思い。 「えっと……いいですよ。」 OKの返事をした。 __________この判断が後にあんな事になるなんて思いもしなかったんだ。