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遭逢-souhou-4
えっ…瀬羅樹矢じゃん…本物だ…
目の前には、雑誌で見るより身長が高くスラッと長い手足、顔は小さく、でも男らしいカッコよさはあり、まさにモデル体型と言う言葉が当てはまる俺が会いたいと思っていた彼がいた。
こんな…すぐに会えるなんて…
嬉しさでまた心臓の鼓動が早くなったが、駄目だ。これは仕事だ。と気持ちを切り替える。
「初めまして。カメラマンをしている須藤です。本日はよろしくお願いします。」
そう言って俺は名刺を差し出すと、スッと彼は受け取り、マジマジと名刺を見る。
「須藤朱斗さん…とっても可愛いですね!」
………は?
俺が…可愛い…?
「えっ…え?」
「こらっ、瀬羅くん!また、いきなりそんな事言うんじゃない!」
いきなり可愛いなんて言われて焦らないはずがない…。しかも、またって何!いつもこんな感じなのか?
ついだって、ごめーん。と彼はマネージャーに軽く謝る。
「想像してたより若いカメラマンさんでビックリしちゃった!いきなりごめんなさい!改めてよろしくお願いします!」
握手するべく、彼は手を差し出した。太陽の笑顔を向けて。
俺は恐る恐る手を差し伸べ、彼の手を握った。
「よ…よろしくお願いします。」
__________これが俺達の出会い。この日から俺の人生は急速に変わっていく。
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