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眼福です。

「終わり!終わり!!」 必死な凛に驚いて、バッと松木君から離れる。 「な、何?凛、どうしたの?」 凛は顔を真っ赤にして、頬に手を当てている。 「ご、ごめんね。松木君。邪魔するつもりは無いんだけど、さすがにここ学校だし、そんな甘い雰囲気...うぁー!ご馳走様です!!」 真っ赤になった凛は早口でまくし立てると、見てるこっちが恥ずかしい!でも眼福!と付け足した。 ...眼福って、何? 「いえ、浜口先輩が止めてくれなかったら俺、ヤバかったです」 にっこり笑ってる松木君は、凛との会話についていっている。俺だけ、蚊帳の外だ。 2人は何か可愛かったとか、ドキドキしたとかそんな話をしている。 「...俺、会話についていけてない」 「あら。ごめんごめん、優羽」 分かりやすくむくれていると、凛が頭を撫でてくる。そう身長差はないので割といつもの事だ。 「...俺も、もぅ1回撫でとこ」 凛の小さな手と松木君の大きな手にわしゃわしゃと撫でられて、俺はされるがままに立っていた。 「凛!優羽!...あ?松木君じゃん。何してんの?3人で」 汗かきながら、山根が現れた。 頼んだ飲み物が来ないから痺れを切らしたんだろう。 「謙ちゃん。ヤバイの。優羽が可愛くって」 「ちょ、凛っ!?」 「...へぇ~」 山根が冷めた目で俺を見る。 いや、俺、何もしてないのに!! 松木君は今度は撫でられてくしゃくしゃになった髪を丁寧に直してくれた。 「じゃあ、俺、行きますね。...また、Limeします」 「あ、うん。またね」 松木君は凛と山根にも頭を下げて行ってしまった。 「爽やかだったね、松木君」 「は?俺のが爽やかだろ」 凛のセリフに唇を尖らせる山根(可愛くはない) 「まぁ、そうだけど!」 そうなんだ!

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