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第3話

彼に助けられる前から俺はずっと見ていた。俺と同じ男なのに綺麗な人だなってそれだけだった。店の掃除をしながらいつの間にかCafeのカウターに立つ彼を目で追っていた。 「おい、森村仕事中だぞ」 「痛っ!店長暴力反対っす!」 叩かれた頭を撫でながら店の硝子戸を拭いた。 「何が暴力反対っすだ! はぁ~ん……」 「なんすか?」 「あのCafeの店長、綺麗な顔してるもんな。さては…タイプか?」 「いや、なんで、あの人男でしょう」 「だから? 何? 俺あの人と仲良いよ?」 「マジっすか!」 「昼休憩に行ってみる?」 「はい! 喜んで!」 「なんだよそれ…居酒屋か」 昼の休憩店長とCafe LEGO GALIDAへ。店長の名前は遊木さん。近くで見てもやっぱり綺麗な人で、声や話し方、仕草まで品のある人だった。 それから何度か店に行ったんだ。だけど注文してそれだけ。声を掛けるなんて出来なかった。ただただ見てるだけ彼を…… 「おっお兄さんそんな所で寝てたら死んじゃうよ」 あの時、彼だと……遊木さんだって思って…俺…… 「……ああ…ぁぁ……」 あれ?____

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