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第26話
入学式も終わって、俺は無事に進学することができた。
合格発表が終わった後の、ラブホテルでの“お祝い”で取り付けられたピアスに男はかなりご満悦だったようで、宣言通りピアスホールが安定するまで乳首には触れてはこなかった。
しかし、1日1回は消毒をするためにピアスを外すのだがその時は嬉々として消毒用のアルコールが染み込ませてある脱脂綿を使って乳首を潰すように刺激してくる。
穴を開けたての頃は痛みの方が強く、安定していないせいでよく血も滲んでいた。
「ピアスがついた状態の乳首ピースも様になってきたね」
「・・・」
俺は現在、女子の体操服を着せられて男の前に立っている。
体操服の上着の胸の部分はハサミで丸く切り取られ乳首が丸見えになっていた。
下はブルマになっていて、股間部分の布がなく明らかに“そういう行為”をするためのコスチュームだという事が分かる。
当然孔には、今は動いてはいないがイボ付のバイブが挿入されていた。
そんな格好で、乳首についたピアスを強調する様に両手でピースを作らされている。
「おちんちんもお薬のお陰で元に戻ったからブルマに入りきってないね?」
男の宣言通り、再びペニスを肥大化させるための投薬が行われ俺はその苦痛に耐えた。
恥ずかしさで反応してしまって、男の言う通りプルマから亀頭部分が飛び出してしまっている。
受験期間中に男なりに我慢をしていた反動なのか学校が始まるまでの期間に俺の体は更に変化されせられてしまっていた。
乳首のピアスは“入学祝い”で、ペニスの何度目かわからない肥大化は“再教育”だと男は言っている。
今俺の孔を犯している玩具は男がラブホで俺に選ばせた“プレゼント”だからか、常に俺に挿入されていた。
「今は見えないけど折角生えてきた毛も抜いちゃったし、ちんちんの上寂しくなっちゃったね?折角だから、おじさん専用の肉便器だって淫紋 でも彫ってもらうのもいいかもね!」
男の楽しそうな言葉に、俺は表情を動かさずに男に言われた姿勢を保ったままだ。
成長に伴って生えてきていた陰毛は男によって、全て抜かれ現在は綺麗な陸になっている。
また生えてきても同じ事をされるのだろうという諦めもあった。
男はニヤニヤ笑いながら俺を手招きするので、俺は男に近づく。
「とんがり乳首いただきまーす!」
男は俺の胸に吸い付くと、そのまま乳首を吸い上げる。
一瞬吐息が漏れたが、俺はなんとか姿勢を保ちながら男の行為を甘受していた。
「んんんっ!」
ベッドに座っていた男に手を引かれ、男の膝の上に倒れこんだ。
そのまま唇を奪われ、咥内へ男の舌が侵入してくる。
最近ではナメクジが口の中で這い回っている様な錯覚に陥ることがあり、息苦しさと不快感で眉間に力が入ってしまう。
男と舌を絡ませ合う音が部屋に木霊している。
「んむぅ!!」
男の手が後ろにまわり、孔に挿入されていた玩具が引き抜かれた。
悪寒が背筋を走り、体が跳ねる。
男は俺とキスをしたまま、玩具が引き抜かれた孔にペニスを宛がう。
「己咲の孔が、入れても無いのにおじさんのちんちんにちゅっちゅ吸い付いてきてるよ?おじさんが今まで沢山使ってあげたからだね」
男が孔にペニスを擦り付けるのに合わせて、体が勝手に快楽を求めだす。
男に引き取られてからずっと調教を受けている体は快楽を拾った方が楽だと言うことをよく知っている。
だから、少しの刺激にでも男に媚を売るように動くのを男はよく理解しているのだが俺への煽りなのかよくこうやって羞恥心を掻き立てる様な言葉を投げつけてくるのは変わらない。
当の俺と言えば一瞬恥ずかしさが勝るが、すぐにそれがどうでもよくなる。
男の都合の良いように変えられていく体に、俺の意思など関係ないのだ。
それが分かっているので、俺はただ男に従っているしかないが俺の心は“外”に出るせいか時折暴れだす。
それが男への“復讐”と“執着”という相反する感情だ。
「あっ!」
「毎日使ってあげてるからか、おじさんのちんちんの大きさ覚えて絡み付いてくるのとっても気持ちいいよ。最初の頃は皆ぎゅうぎゅう力任せに締め付けてくるから痛いんだよね。あれもすごく初々しくて好きだけど、自分専用だとやっぱり吸い付き方が違うよね」
男の上で腰をくねらせ、なるべく男が気持ちよくなる様に動く。
最近では少しずつ男の動く距離が減ってきている。
トイレや風呂の他に、動くのは食事を取りに行く時と俺を弄んでいる時だけと言っても過言ではないだろう。
俺の復讐の準備は着実に実を結んでいるようだ。
俺は内心ほくそ笑みながら、男へ再び顔を近付けてキスをした。
男の脂肪のたっぷり付いた指に、自分の指を絡ませながらちゅっちゅっとバードキスをするとすぐに男の口が開いて舌を出してきたので自分の舌を巻き付ける。
くちゅくちゅという舌を絡ませあう音に合わせて、俺はゆるゆると腰を動かす。
腰を動かす俺の胸へ男の手がのびてきた。
「んっ、んっ、引っ張ったら…いっ!!」
「ピアスはリングタイプだとやっぱり引っ張りやすくていいね。今度お散歩の時はアクセサリーをつけるのもいいかもね」
男は俺の乳首のピアスを上下にぷるぷると弾いてから、リングタイプのピアスに指をかける。
軽くピアスを引かれただけで、皮膚が突っ張る感覚と微かな痛みに快楽で染まった思考が一気に現実に引き戻される。
俺が極力抵抗しない様にしているからか、男との散歩は更に大胆になってきていた。
家から服も身に付けずに首輪だけで歩かさせられたり、覗き趣味のギャラリーの居る所でのセックスなんて当たり前だ。
しかし、相変わらず男は俺を他の人間に触らせようとはしなかった。
普段は暴力もふるうし、都合のいい肉穴だと思っているという事は重々分かってはいる。
でも、どんなに酷い事をされても小さな独占欲を見せられるだけで俺の心は安堵してしまう。
気持ち悪いと思っているが、同時に俺の事を好き勝手にしている目の前の男しか俺の味方は居ないのだ。
だから、こんな男でも俺は“執着”してしまっているのだろう。
「今日は、たっぷり種付けするためにナマでしてるからいつもよりもっと気持ちいいでしょ?」
「き、キモチイイ!!もっとほしぃ…」
俺は媚を売る様に、男の言葉に頷いて腰を男の股間に押し付けぐりぐりと腰を左右に振りつつ寝転がった男の首に手を回す。
男は俺の態度で気を良くしたのか、どすんと腰を突き上げてきた。
その衝撃に後頭部が痺れる。
しかし、俺はにっこりと男に微笑みながら男の唇を舐めた。
また男とキスをしながら腹に熱を感じて俺はうっとりと目を細める。
「精液おいしい?」
「はい。ご主人様の精液とってもおいしいです…使っていただきありがとうございます」
「あーあ。己咲が女だったら、ママに子供作れって言われないのになぁ。今さら新しい孔を自分好みに調教するのも疲れるし、最初に男にしなさいって己咲を宛がったのはママなのに勝手だよね」
俺がお礼を言ったの聞いた男は、上機嫌で俺の腹を撫でる。
しかし、俺に同意を求める様に言ってくる話の内容に俺は不思議そうな表情を作った。
快楽でバカになったフリは昔から得意なのだ。
「ママがね。そろそろ孫の顔が見たいってしつこくて…そろそろ邪魔だな」
俺は内心笑いが止まらなかった。
子供を作るように、男の母親が俺と会ってから何度も打診をしてきているのは知っていた。
男は、俺が何かするとは思っていない様でスマホにロックなどはかかっていない。
なので、男へ来たメッセージなどは見放題だ。
そのメッセージを見る度に、俺は胸がすく思いがする。
俺を地獄に落としておいて、自分だけ笑顔で孫が抱けると思うなんてなんと自分本意で頭がお花畑なんだろうか。
しかも孫ができるという事は俺じゃない誰かが犠牲になると言うことだ。
俺だって目の前の男をそう易々と渡してやるつもりなどない。
しかも、男は何人か殺しているのだろうがそれも全部あの母親が揉み消してきたのだろう。
男の口ぶりからして、あの母親を疎ましく感じはじめている。
諦めずに何度も打診すればするほど、男は嫌になって母親を疎ましく鬱陶しく思う様になるだろう。
俺はあの母親には早く消えて欲しいのだが、“憎まれっ子世にはばかる”という諺がある様に中々粘るかもしれない。
俺は待つことしかできないので、精々現状では男の精液を無駄にする事しかできていない。
この男の子孫を繁栄させないことが俺の最終的な“復讐”だ。
「まだおじさんは満足してないよ?」
「はい。ご主人様…」
俺は言われるがまま腰を持ち上げ、またゆるゆると動かしはじめる。
男に“復讐”することが、亡くなってまで義母にバカにされている俺の母親へのせめてもの弔いになればいいと思う。
もしかしたら、こんな穢れた体になったことを両親は悲しんでいるかもしれないが今の俺にできる事など本当に少ないのだ。
男が動きたがらないので以前よりはマシになったが未だに家での排泄の管理や、相変わらず家の中での正装は変わっていない。
家の中では常に全裸で大型犬がつけるような首輪をして過ごし、制服以外の私服は最低限の物しか無いのだがたまに家の中で服が着れるといったら今みたいな着ているのか着ていないのか分からないような物ばかりだ。
男の多淫のせいでバイトなどもできないので、嫌でも俺には本当に男だけが頼りなのだ。
しかも俺には他に頼る人間が居ないので、俺は時が来るのをただ待つしかない。
俺は腰を動かしながら、気持ちのいいといった表情を作りながら男へ顔をよせたのだった。
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