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第40話

俺が息を整えていると、また視界が何かによって遮られる。 俺は焦って抵抗しようとしたが、一足遅かった様で男達は両手に握らせているぺニスを俺の掌ごと握って刺激しはじめた。 顎を掴んでいる手によって顔は後ろに倒され、口には無理やりぺニスを押し込まれる。 「ペットくんごめんね。顔を見られる訳にはいかないんだよ」 「そもそも大奥様からの依頼ではあるんだけど、高橋さんこの事知らないから面倒だし」 「高橋さんヤバイから、ペットが嫌になったり危なくなったら自分達がすぐに飼い主になってあげるからね?」 「んぶっ。んごっ!!」 散々人の身体を弄びながら、こいつらは一体何を言っているんだと信じられない気持ちになる。 口からぐぽぐぽと空気を含んだ音がしているのに、男達は俺にさも仕方なくやっている事だからと言う様に語りかけてくるがそれが嘘だとすぐに分かった。 身体は道具によって何度目か分からない絶頂を迎え、それを見ながら男達は談笑しているのだ。 しかも先程“大奥様”という言葉が聞こえたが、間違いなく男の母親だろう。 人を使ってまで俺を排除しようとしているのだ。 「写真も撮った事ですし、そろそろ本番といきますか!」 「はぁ。やっとですね!」 「なら、移動しましょうか」 「ごほっ。ごほっ…どこ…」 喉の奥にあったぺニスがずるりと引き抜かれ、俺が咳き込んでいるのに男の誰かに腕を引っ張られた。 すぐに別方向から脇の下に腕が差し込まれベッドから引きずり下ろされる。 震える足で立たされ、男達に支えられながら歩かさせられはじめた。 「バイブ抜けちゃうから押さえててあげるね?」 「じゃあ、こちらはちんちんが下を向かないように支えてあげようかなぁ?」 「ちょっ。二人とも何言ってるんですかぁ。それなら自分は乳首にぶら下げてるコンドームを引っ張って誘導でもしましょうか」 「ははは。それは要らないのでは?」 「いやいや。今はペット君リードもない状態だから不安でしょうし!」 話の内容がくだらなさすぎてため息が出そうになるが、そんな暇もないほど男達によって身体は再び追い込まれていく。 歩くのに合わせてバイブを抜き差しされ、少しでも止まると乳首のピアスが引っ張られて足が前にでる。 足が前に出ても今度はペニスに刺さっている物を押さえつけられるせいで中々前に進めない。 正に一寸ずりとはこの事だろう。 快楽のせいで足に力が入らないのに、身体を支えられているので膝を着くことすらできない。 足が震えているのが自分でも分かるのに自分の意思では膝を着くことも、前に進むこともできない状況に焦りを感じ始めた。 「ほらほら歩くの止まっちゃってるよ?」 「ひぎゅっ!!」 「おっと。尿道バイブの隙間からでもえっちなお汁が噴き出してきちゃったね」 「これはお仕置きだね。えいっ!何勝手に一人で気持ちよくなってるの?」 「ひぃぃぃぃぃ!!!」 乳首に激しい激痛が走り、痛みに身をよじる。 何をされているのかは分からないが、痛みをなんとか逃がそうと身体を捻るが抵抗も虚しい。 痛みのせいでボロボロと涙が溢れてくるが、目を覆っている物に吸収されて終わる。 目隠しに使っている物はそろそろ吸水のキャパを越えるのか頬に暖かい液体が伝い出す。 「ふふふ。涙で顔がびしょびしょだ」 「えっ!イヤ…んむっ!」 「キスされながらお尻ぐぽぐぽ気持ちいいかな?」 「んふっ。んぉっ」 「乳首痛いの忘れてない?」 顎を固定されて口を覆われる。 生暖かい物が口の中に侵入してきて舌を捕らえられた。 口許からぐちゅぐちゅという舌を絡ませる音がしている中、尻の中の物を動かされる度にぐぽぐぽと空気を含んだ音がしはじめたのに先程の乳首の痛みまで襲ってきて俺の頭はパニックに陥る。 「遊びは程々にして行きませんか?」 「ペットくんの反応がいいから、ついついイジメてしまいますなぁ」 「んぁっ」 「キスもとっても上手にできますし、感度も良好。しかも従順だから本当にこんなペット欲しくなりますね」 キスされていた口が離れたおかげで、俺は大きく息を吸い込んだ。 やっと引きずられる様に進み出したが、頭がぼんやりとしてしまって上手く働かない。 何度か扉が開閉する音を聞いたが、目隠しをされている状況は変わらないので何が起こっているのか自分の置かれている状況が全く分からなかった。 やっと両脇の支えが無くなった頃には何が冷たい物に手をつかされる。 「んぉお゛っ」 「よしよし。お尻のおもちゃ抜いてあげるからねぇ」 「じゃあ、尿道バイブもないないしようね」 「あはは。すっごい下品な音だね?乳首のピアスに着いてるコンドームはそのままにしておいてあげるね」 「下品なペット君にはとっても似合ってるよ」 「お腹の中もヒクヒクして、ペットくんは男なのにいやらしく男を誘ってるのが丸見えだよ」 「ヒクヒクというより、痙攣に近いのでは?」 じゅぼっという音と共に、腹の中に居座っていた異物が取り除かれた。 続いてぺニスに埋め込まれていた物も取り払われる。 孔の縁にまた指をかけられ胎内をじっくり観察しているのか、熱い息が肌に当たっていた。 逃げようにも太ももにまでがっちり手が回ってきている。 「お腹の中じっくり見られるのなんて初めてでしょ?」 「いやいや。高橋さんの事だからそんなの朝飯前でしょうね」 「それで?ペット君実際はどうなの?」 「…っ!ひぎっ!」 「ねぇ?どうなのって聞いてるんだけど?」 「聞こえなかったのかな?」 「ほら、お腹の中見られてるの気が付いて意識しちゃったのかって聞かれてるよ?」 男達に次々に質問されたが、ここに連れてこられる前とは違って今度は何も答えなかった。 すると、何か侵入してきて動き出す。 ぐちゅぐちゅという音を立てて腹の中を滅茶苦茶に掻き回されはじめる。 流石にもう立っていることができずにへたりこもうにも足が押さえられているせいで前屈みの体勢にしかならなかった。 額に冷たい物が当たって、俺が居るのはタイル張りの風呂場なのでは無いかと思う。 火照った身体が冷たい壁に当たるのが心地いい。 「今更カマトトぶっても、こんなスケベなケツアナしてるから調教済みだって隠せてないし実際散々ちんちんこのケツアナで咥えてきたんでしょ?」 「イヤ…ひぃぃっ!」 「え?イク時は報告するようにって言われてないの?」 「やめっ!やめてくださっ!これ以上は…」 「何で嫌がってるの?生のおちんちん大好物なんでしょ?高橋さんがペットくんは種付けが大好きで毎日おねだりしてるんだって昨日自慢してたよ?その話は多少盛ってたとしても、まだ自分がどういう状況か分かってないとか?」 「ひっ!あっあぁぁっ!」 次々に投げ掛けられる言葉に、俺は何も答えられないまま何度目か分からない絶頂を迎えた。 男のペースよりやはり複数人居ることで、追い立てられるペースも早くて流石に目隠しをされていても目眩がしてくる。 これ以上は身体が持たないと制止をするために手を後ろに伸ばすが、その手も捕らえられ尻の谷間に熱いものが乗った。 すぐにそれが男達のぺニスであることが分かる。 身体が緊張感でギクリと固くなった。 流石に先程はコンドームをしていたが、男達の口ぶり的に今は何もしていない。 しかもここが風呂場なのだとしたら、汚れはすぐに流すことができるので男達が懸念していた証拠を残すこともないのだ。 そんな事を考えていたのは一瞬だったのか、すぐに熱いものが俺の中に押し入ってきた。 先程より、よりリアルに形が分かり何よりコンドーム越しよりも熱いのだ。 「ペットくんのお腹の中ふっわふわだね。やっぱり生最高!」 「ほら。ペットくんの嫌いなご主人様以外とのキスだよぉ?」 「んむっ。んやぁ…」 「嫌がってる割にはちゃんと皆とキスさせてくれるから、えらいね」 すぐにぺニスが抜き差しされ、肌がぶつかる音が壁に反響しだした。 代わる代わるに口が塞がれ、舌を絡められる。 最後の男に頭を撫でられた事によって俺の中で何かが弾けた。 今まで俺はこんな風に男に撫でながら誉められた事はあっただろうか。 俺を体のいい肉穴位にしか思っていない男に誉められた事など数回しかない気がしてきた。 更にその誉められるというのも散々暴力を振るわれたり、俺の意識が朦朧としていたりしている時ではなかっただろうか。 もしかしたら誉められた事もあったのかもしれないが、男以外の大人にこんな風に優しく頭を撫でられた経験なんて近年ではまるでなかった。 いつも側に居たのは俺の保護者と言う名の飼い主だったからだ。 飼い主は気に入らなければ俺に手もあげるし、自分の性の捌け口として俺を飼っているに過ぎないので当然保護者としては最低だった。 「お?どうしたの?頭を撫でられただけで力抜けちゃった?」 「もしかしてペットくんは酷くされるより、優しくされる方が好きだった?」 「そっか。じゃあ、今からは沢山可愛がってあげるからね?」 男達の言葉通り、俺は終始優しくしてもらった。 キスされながら手を握ってもらったり、頭を撫でられながら抱き締められてゆっくりとぺニスをピストンされる。 絶頂を迎える度に、上手だねいい子だねと声をかけられた。 ずっと目隠しはされていたが、中出しされてもその頃には嫌ではなかった。 「いい子だったね」 「お腹いっぱいになった?」 「はひっ」 「よしよし。お掃除フェラも上手にできてえらいね」 「んっ。むぁっ」 下半身の感覚なんてとっくに無いが、男達のぺニスを口に含んで残っている精液を吸い出せばまた頭を撫でられる。 頭の中はふわふわとした多幸感で満ちていて、男達が優しく俺に注がれた精液を掻き出したりシャワーで汚れを流すことに名残惜しさを感じてしまった。 「じゃあ、また何かあったらこっちから連絡するからよろしくね?」 「今度は最初から優しくしてあげるからね?」 「楽しみにしてるよ」 力の入らない身体をベッドに横たえられ、やっと目隠しが外された。 しかし疲れからか、目隠しが外されてすぐだからか視界がぼやけている。 男達は3人居たらしく次々に頭をなでられ、部屋を出ていくのを見送った。 最後に本当にチョロいという言葉が聞こえた気がしたけど、あえて聞こえなかった事にする。 身体は昨晩の事もあって節々が痛いし、下半身も感覚がない。 俺は戻ってきた視野にぼぉっと天井を見ながら、あのシャンデリアは要らないのではないかとすごくどうでも良いことを考えるのだった。

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