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第43話
点滴が終わると男が部屋に入って来てふらふらする足取りの俺を支えて車に乗り込む。
帰路につく最中男は特に何も言うことなく無言のまま家まで着いた。
男は変わらず無言のまま車を降りて行くので、俺もそれに続いて車をおりる。
玄関をガチャガチャやる男の背中をぼんやり見つめていたら、鍵が開いたのか家の中へ入っていくのを見ていたら急に腕を引かれ家の中へ引きずり込まれた。
「がっ…うぐっ」
「本当に余計なことしてくれたよね。己咲のせいでおじさん怒られちゃったんだよ?」
玄関にパンッと乾いた音が響く。
頬に強い衝撃を受けた後すぐに腹に痛みが襲う。
その衝撃に倒れこむと、また別の衝撃が今度は肩を襲った。
頬を平手で叩かれたと認識した頃には腹を殴られ、その衝撃で倒れた俺の肩を男が蹴ったのだ。
顔は怪我が目立つから平手で、服で見えない身体はには遠慮なく拳や蹴りが飛んでくる。
男がはぁはぁと肩で息をしはじめた頃、一旦攻撃の雨が止んだ。
「ゴホッゴホッ」
「お仕置きが必要だね」
「ひっ!いや…ごめんなさいごめんなさい」
男が俺の髪を掴んで部屋へずるずると引きずって行く。
髪を引っ張られる痛みと、“お仕置き”という言葉の恐怖で俺は久々にぼろぼろと涙が溢れてくる。
とある部屋に連れてこられた途端、服を全て引きちぎられた。
「ごめんなさいごめんなさい…うっ」
「もう。うるさいな!少しは静かにできないの?そんな子にはこれだよ!」
俺が身体を丸くして土下座の格好で謝ると、男は苛立ち脇腹を蹴られた。
また髪を鷲掴みされ上を向かさせされ口に枷を押し込まれて頭の後ろでカチャカチャと音がしている。
口が閉じない様にされているので、次第にポタポタとよだれが床に落ちていく。
口枷を付けられたあとは身動きがとれない様に仰向きに拘束されてしまった。
「ひっ、ひぐっ…。おぁっごっ!」
「痛いでしょ?」
男は拘束した俺の乳首に次々とまち針を刺していく。
身動きが全くとれないのに、痛みだけが襲ってくる。
男は俺の乳首にまち針を刺す度ニヤニヤと笑う。
俺が痛みに声を漏らすととても嬉しそうに肌に針を刺してくる。
「次は、お待ちかねのちんちんだよぉ」
「いは!やめへ!!」
「あ!ちんちん勃起させてないから貞操帯着けやすいね」
「ぎぁっ!!」
俺の反応に満足したのか、まち針を刺す手が止まった。
痛みで激しく胸が上下する俺へ男が嬉しそうに長い金属を見せつけてくる。
潤滑剤など何もなくその金属を鈴口に押し当てると無遠慮に金属を俺のペニスに沈めていく。
肉を無理やり割り開いていく痛みにまた声が出る。
全てが埋め込まれる前に、俺のペニスの下に洗面器が置かれたのが音で分かる。
「やはっ!ここれはいは!!」
「仕方ないでしょ?この貞操帯は己咲のちんちんにブジー刺さないとだめなんだから。ブジーに穴空いてるから、根元まで入れたらちっち勝手に出ちゃうのはしかたないよね。だから暫くはまたおじさんが白いちっちも、ちっちも排泄の管理全部してあげるからね?」
「ひぎゅぅ!!」
俺の言葉など聞いておらず男はニコニコと機嫌がよさそうに笑う。
男が俺の目を見ながら更にゆっくりと金属をペニスに沈めた所でパシャパシャと水音が聞こえはじめた。
俺は諦めて目を瞑る。
「何寝てるの?」
「ひっ!!」
目を瞑ったのを気絶したと勘違いした男に平手で頬を叩かれた。
バシンと大きな音の後に頬に痛みが襲ってくる。
目を開けると、ポタポタと先端から液体が垂れているのをティッシュで拭き取りリング状のパーツと棒が合わさった様な物がペニスの根元まで通された。
ブジーの先端の窪みにパーツの出っ張っている部分を引っかけ、じわじわと痛みが襲ってくる中で根元でカチャカチャと金属音がしはじめる。
音が止むと男が俺の目の前に何かを見せつけてきた。
涙で霞んだ視界の中、目を凝らすと金色の鍵だった。
「おちんちん肥大化させてるから尿道挿入型の貞操帯使えるかわからなかったけど、無理やり押し込んだら入ったね。おちんちんのお肉だぶっててかわいいね」
「あぅぅ」
ペニスを触る男の言葉が理解できないが、勃起もしていないのにペニスが痛い。
変な曲がりかたでもしているのかと思うが、じわじわと痛みが這い上がってくる。
「あ、その格好じゃ見えないね。上半身起こしてあげるね?」
ウィーンというモーター音が背中の方でしている。
どんどん上半身が起き上がってきて下半身の様子が見えてくる。
器具に押されたペニスは潰れていると言っていいほど棹の部分が下に沈み皺になっていた。
「おちんちんにブジー入れてあげたからこれでおトイレ簡単にできるよね?尿道に何か入れちゃ駄目って言われてないし、だって“お控えください”だったもんね?」
先程の闇医者に言われたことを意識しての発言だと言うことがよく分かる。
わざと言われた事を曲解したのか、本当にそういう解釈なのかは分からないがそんな事は俺には些細な違いでしかない。
じわじわとペニスを潰されている様な痛みと、乳首の痛みが頭を支配する。
「本当は卒業のお祝いに痛くない様に可愛くしてあげようと思ってたんだけど、己咲が悪い子だから仕方がないよね?」
「えぁ?えぅ…やは!やへて!がっほうっ」
「大丈夫だよ。毎日スケベな勃起乳首にピアスして登校してるでしょ?それより目立たない場所だから心配しなくてもいいよ。今は乳首はハリネズミ見たいになってるけどね」
男が消毒液や太い針の様な物が入ったケースを持ってきた。
持ってきた物を俺が拘束されている台の横の棚に並べると、ケースから太い針を出して消毒液を染み込ませたコットンで拭っている。
俺は恐怖で久々に身体が勝手に動いた。
暴れる俺の頬を再び平手で叩いた後、髪の毛を捕まれ男の顔が近付いてくる。
「最近はとっても良い子だったのに、今日はちっちゃいときに戻ったみたいだね。とっても悪い子だよ。でも、おじさん悪い子を躾てあげるの大好きなんだぁ」
「あぅ。ごへんなは…ごへんなはい」
男がニヤニヤと再び笑いながら乳首の根元をぎゅっと強く摘まむ。
男の言うようにまち針を刺されハリネズミの様になった乳首は摘ままれた事で更に痛みが増幅されて、目から生理的な涙がボロボロと溢れる。
痛みに抵抗を止めると、男が俺のペニスを持ち上げた。
手にはさっき消毒していた太い針が握られている。
何をされるのかが分かって身体が勝手にブルブルと震え出してしまう。
「あがっ!」
「氷で冷却してないから痛いでしょ?でも、己咲は痛いのも気持ちよくなっちゃうからむしろご褒美だったかな?」
「ごっ!あぁぁぁぁ!!!」
「皮膚を突き破る音聞こえた?」
乳首の時は氷で神経を麻痺させてから針を刺されたが、今回はそんな配慮もなくペニスの裏スジに針を当てられそのまま針が貫通した。
男が言うように針が皮膚を突き破るぶつりという感覚の後に激しい痛みが頭を突き抜ける。
拘束されている腕が思わず動き、肩が跳ねた。
口からは涎が止めどなく溢れ胸にポタポタと落ち、目からも涙が止まらず顎から首もとに垂れてくる。
「あ゛あ゛あ゛あ゛」
「うるさいなっ!」
「ぶっえぶっ!!」
「暫くは口で我慢してやるから、お前も勝手に逝ったらまたお仕置きだからな?あぁ。それにしても久々のイラマチオキモチイイ」
ぐりっと針を捻るようにされると、更に痛みが襲ってきて声が漏れる。
その声がうるさかったのか、男のペニスが口に押し込まれた。
口枷のせいで喉の置くまで侵入してくるせいで嘔吐反射が起こるが頭を押さえられているせいでどんどん息苦しくなってくる。
ガチガチと口枷に歯が当たるが、男には何も支障がなくむしろ抜き差ししやすいので喉の奥で男のペニスが弾け胃に直接精液が流し込まれた。
「今日はお仕置きだから、吐き出すのも禁止だよ?」
「んんんっ」
「お口に蓋してあげるね?」
男がゆっくりとペニスを喉から引き抜き、すぐに口枷に蓋が取り付けられた。
すぐに胃の中の物が口に逆流してきたが、蓋があるせいで口の中に溜まり吐き出すことができない。
ふぅふぅと鼻で息をすると口の中にある吐瀉物の臭いがあがってくる。
吐き出すことも出来ないので、俺は首を少し傾げてもう一度口の中の物を胃の中に戻す。
思いの外喉がごきゅんと鳴って男が嬉しそうに笑って頭を撫でてきた。
俺はこれ以上酷いことをされない為に、頭を撫でる手に顔を寄せる。
「よしよし。もうおじさんに歯向かっちゃだめだぞ?」
闇医者の所から帰ってくる車中でも、ホテルでも男に歯向かった記憶すらないが俺は素直に頷いておく。
多分帰ってきてからの第一声である“怒られた”が引き金になった事は容易に想像できる。
闇医者にでも軽くなのか注意されたのが相当気に食わなかった様だ。
男の母親はこの男の事を大層可愛がってる様子なのであまり叱られたりする事は無かったのかもしれない。
だから自分勝手だし、自分の思い通りに行かないと逆上するのだ。
男が逆上すると立場の弱い俺を精神的にも肉体的にも弄べば気が晴れるのだろうが、外面をいくら取り繕っても実の甥を“飼う”という行為は常人には理解できないことだろう。
最近男の言動がどんどんおかしくなってきた気がする。
早く何かしらの手を打たなければ、俺の命に危険が及ぶのも遠くない未来だろう。
息をする度に胸がじくじくと痛い。
そちらに目線をやった事で気が付いた男が乳首のまち針を一本ずつ抜いていく。
「早く治る様にピアスも外してあげるね。お薬も塗ろうね」
「んっ!」
乳首にはプツプツと血の粒が浮いていて、それをコットンで軽く拭き取った後に半透明の軟膏を取り出した。
指先に取った軟膏を両方の乳首に乗せると、親指と人差し指で念入りに塗り込まれる。
体温で溶けた軟膏がぬるぬるとして身体が勝手に反応し始めたが、貞操帯のせいで身体が反応してしまうと今度は下半身に痛みが襲ってきた。
「やっぱり己咲の雑魚乳首ぬるぬるの指で撫でられただけでちんちん反応しちゃうんだ。でもちんちん勃起させると痛いよ?」
男は塗るついた手を俺の腹で拭くと、乳首に絆創膏を貼ってきた。
俺のペニスを見下ろして笑ったかと思うと、何かを思い付いたのが部屋から消えていく。
男の姿が見えなくなった事でふと気が抜ける。
乳首が薬越しに絆創膏に擦れてむず痒い。
「おまたせ。震えてる己咲のちんちん見たら、もっとブルブルさせたらもっと面白いと思って電マ持ってきたよ」
満面の笑みで男がハンディタイプの電気マッサージ機を持って帰ってきた。
スイッチを押すとヴィィという大きなモーター音が部屋に響く。
その音に眩暈すら感じた。
ドスドスと大きな足音で近付いてくるのが死刑宣告の様に感じるが今日も長くなりそうだと心を殺す。
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