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◇
俺が風呂に入ってからは二人で夕食を済ませる。
今日は夕食もノエルが用意してくれたものだ。デリバリーだけど(つかこいつが手料理とかしたらきっとキッチンが大惨事になる)。
……むしろノエルが玄関先で宅配の人から物を受け取れるだけで十分だと思うのは甘やかしすぎだろうか。
「イブ……」
食後、炬燵にあたりながらビールを楽しんでいると不意にノエルが例の箱を持って登場した。
三つのうちのノエルが持ってきたのは白い箱。俺の目の前に置いて目配せしてきたので、返事代わりににっこりと微笑んだ。
ノエルがゆっくり箱の蓋を外す。
その下からは、色鮮やかなフルーツで飾られたデコレーションケーキがお目見えした。今年もクリームはちゃんと俺の好きなチョコを選んでくれてる。
プレートにはきちんと『おたんじょうびおめでとう イブ』と書かれていた。
「イブ。……誕生日、おめでとう」
「ありがと」
「……大好き」
「んー。俺もノエル大好き」
ノエルを抱きしめると、おずおずとした手つきで腰に腕が回される。
そのまま流れで唇を触れ合わせる。でもすぐに離れるのが名残惜しくてそこを舐めるとノエルがびくんと身体を強張らせた。
もう一度舐めると開いたのですぐさま口内に侵入した。
途中で角度を変えるとノエルの顎髭が当たってちょっと痛いけど、まぁいい。
深いキスを堪能して当然ムラムラし始めたとこで俺は唇を離した。
「…ぁ、イブ、……」
「ノエル。シよ」
「っぅ…ん、でも……」
言葉のわりにたいした抵抗を見せないノエルを俺はカーペットに押し倒した。
スウェットの隙間から腕を差し入れつつ、首筋に吸い付く。
熱くなりそうだから炬燵の設定温度を下げた。
俺が再び唇を催促する前に自ら口を開いてくれるあたり、ノエルもちゃんとわかってる。
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