2 / 100
第2話
「もう、アイツに会うんじゃない。」
僕の親友。
星野誠也(ほしのせいや)は、今にも部屋から飛び出して先輩の所に行きそうな勢いだった。
会うんじゃないと言われても僕は次のお休みに先輩と会う約束をしてしまっている。
先輩に首の事をお願いしなきゃだ。
「亜樹、どうしてアイツを好きなんだよ」
「どうして・・・」
そう聞かれて僕は何も思い浮かばなかったのだ。
僕はどうして先輩を好きなの?
あんな酷い事をされるのに先輩の何に僕は惹かれているんだろう?
「答えれないのかよ」
「えっと・・・」
「亜樹もアイツと同じなんじゃないの?ヤレれば良いだけなんじゃないのか?」
親友は冷たい目で僕を見ながら微笑した。
ヤレれば良い・・・。
親友が放った言葉に胸がチクチクと痛み出す。
僕は惹かれてるんじゃなくて先輩との行為が好きでいるのか?
ともだちにシェアしよう!