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第6話
先輩には、ハッキリ言った!
僕は誠也に電話を掛けたけれどコールするだけで誠也は出てくれない。
「行かなきゃ・・・」
僕は携帯をギュッと握りしめて部屋を出ると勢いよく玄関の扉を開けた。
ゴンッ!
えっ?
何かに当たって玄関の扉が開かないんだけれど何に当たってるの?
「イッ・・・てぇ〜」
声のする方に目線を向けると地べたに座って後頭部を押さえている誠也がいた。
「せ・・誠也?」
「誠也じゃないんだよ。おせぇよ来んの・・・バカ亜樹」
後頭部を押さえながら立ち上がる誠也。
少し怒っている気もするけれどでもなんかさっきとは違う気がする。
「ごめ・・・誠也」
「お前の部屋行くぞ」
僕の前髪をクシャクシャとして優しく笑いかけてくれる誠也。
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