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第22話

「あれ?亜樹じゃない?」 僕達の前から歩いて来て声を掛けてきたのは先輩だった。 僕はその声に身体は強張り喉の奥がグッと鳴り誠也にも聞こえてるんじゃないかと思える程だった。 「なに?誰よ」 「お前には関係ない奴だから安心してろよ」 先輩の隣には僕と同じ様な身長の肌は白くて可愛らしい子が心配そうな顔をして僕を見ていた。 そんな可愛い子を安心させるかの様に肩を抱き寄せて頬に唇を当て優しく笑いかける。 僕にはあんなことしてくれた事ないよ。 胸が痛い。 吐き気がしてくる。 誰か助けてください。 「亜樹?顔色悪いけど大丈夫か?」 僕の視界を遮る様に誠也が目の前に立って同じ目線まで顔を近づけて来た。 それに驚いて僕は後ろに体制を崩し倒れかけたのだ。 「あっ!あぶねぇ〜。本当に大丈夫か亜樹?」 返事がしたいけれど声が出ない。 色んな事が起き過ぎていて僕の中で上手く処理ができないよ。

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