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第46話

「ごめ・・ん・・・誠也」 僕は誠也に触れたくて震えてる手を誠也に気付かれないようにゆっくりとゆっくりと伸ばした。 誠也はその手を握ると僕の手の甲に優しく唇を当てた。 そしてそのまま僕を真っ直ぐと見つめた。 「誠也?」 「俺以外の事を考えるな亜樹」 「うん、誠也以外の事は考えないよ」 誠也はその言葉を聞き悲しそうに見ていた目は安心の色へと変わっていった。 僕にはそう見えてそれから僕の手の震えも止まったのだ。 もう僕は誠也以外考えたらダメなんだとこの時に思ってしまった。 思ったのかな? 自分に暗示をかけた気がするんだ。 誠也に嫌われたくなくてもう大切な人を失いたくなくて言う事は聞き入れようとしてしまった。 それが2人にとって一番良いと思ったからだ。

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