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第72話
「誠也、大丈夫?」
「あぁー、心配したんだからな亜樹」
「本当にごめん、僕は大丈夫だから誠也が寝るまで側にいるよ」
「亜樹に風邪が移るから帰れよ」
「嫌だ!」
「亜樹?」
息苦しそうにして寝ている誠也に僕はしがみつく様に抱きついた。
そんな僕に驚き戸惑った様な声を出して僕の名前を呼んだ。
これじゃあ、何かあったとかバレちゃうよね。
でもね今は誠也の側にいたいんだ。
「分かったから・・なら寝るまで居てくれよ」
「うん」
「離れろって言っても離れそうになさそうだからそのままで良い」
「うん」
もう僕は返事しかできなかった。
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