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第87話

予鈴が鳴っても戻ってこなくてギリギリまで誠也の机で待っていたが誠也は戻ってこなかった。 その授業は先生がお休みで自習だったけれど教室を飛び出して誠也を探しに行く勇気はなかった。 もし見つけた時に誠也が告白された女の子と上手くいって楽しそうに話している姿を見たら僕はきっと何をするか分からない。 先輩の時には無かった感情が真っ黒いドロドロした物が僕の中にある。 誠也、どうか早く戻って僕を安心させてよ。 ガラッ! みんなが一斉に開いた扉の方を見てニヤニヤと笑う。 そこに立っていたのは誠也だった。 クラスの皆は、誠也が告白で呼び出されていたのを知っているからだ。 誠也・・・。

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