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第88話
近くに行って話をしたいけれど誠也の後ろには先生が来ていた。
誠也もそれに気付くと直ぐに自分の席に座り授業が始まった。
僕から誠也の姿は背中しか見えない。
ずっと先生の話を聞いて僕の方を見ようとはしなかった。
いつもなら先生が黒板の方を向くと僕の方を見たりするのにまだ一度も見てくれない。
誠也、何があったの?
僕を捨てようとしているの?
この時間の授業内容は頭の中に入って来なくてずっと誠也を見ていた。
終わるチャイムが鳴るけれど誠也はこの授業が終わるまで僕を見なかった。
話がしたいけれど誠也の周りに人が集まり色々と質問している。
笑顔で答えている誠也。
いつもならうるさいて周りを黙らせて僕の所に来るのにどうして来ないの誠也。
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