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break up SIDE 紫音 4

「一体、どうしたの…?」 下はギンギンに張り詰めているけど、刺激がなくなった分少しだけ余裕ができて、気になっていた事を口にする。それなのに、ハル先輩は俺の問いには答えず、自分のスウェットパンツのゴムに手をかけて、下着ごとそれをずり下ろした。 ハル先輩の前は、刺激してないのにやんわり勃ち上がっていた。薄ピンクのそれが、むくりと起きて形を作り上げている姿はエロすぎる。だって、ハル先輩がそうなったのは、俺のを舐めていたせいだ。純白に見えるハル先輩の、確かな情欲の証。 そこに視線を奪われていると、突然ハル先輩は自分の人差し指を口の中に入れた。そして、すぐに口から出てきた唾液に濡れたそれを、後ろの方に持っていって――。 「ハ、ハル先輩…!」 慌てた俺の唇を、ハル先輩が塞ぐ。 今回は、小学生のキスじゃなかった。ハル先輩の温かな舌が口の中に入ってきて、俺の舌に絡む。 いつにない行動の連続に戸惑う。でも、大好きな人から与えられる甘いキスに頭が酔わされて、いつの間にか自分も夢中になって舌を絡ませていた。 長いキス。恐らく5分以上はそのままだった。 ようやく顔が離れた時には、お互い息も切れ切れで、俺のは元よりハル先輩のモノも宙を向いていた。 「もう、入るから…」 ハル先輩が何を言っているのか、詳しく説明されなくても分かる。ハル先輩は俺とキスをしている間中ずっと自分で後ろを解していたのだから。 奉仕されて、準備まで自分でして、まるで娼婦みたいだ。侮蔑の意味ではなく、エロくて堪らないという意味でだ。こんな大胆な面があったなんて…。 何時もと違いすぎる事に疑問は大いにあるが、俺のエロスイッチだってさっきのキスで完全にオンにさせられてしまったから、取り敢えずこの昂りをハル先輩の中に叩きつけたいという事ばかりが先行する。もう興奮しすぎて振り切れそうなのだ。 「ちょっと待ってて」 臨戦体勢の俺を残して、ハル先輩は立ち上がって寝室に向かった。ローションでも取りに行くのだろうか。それにしても今日は至れり尽くせりだ。 自分が先導して事を進める方が好きだが、こういうのが、100回に1回くらいならあってもいいかもしれない。ハル先輩だって男だし。たまには積極的になりたい時もあるのかもしれない。 すぐに戻ってきたハル先輩が手にしていた物は、俺の想像してた物ではなかった。 「え…ハル先輩、何で?」 ハル先輩は何も言わずその正方形の銀色の袋を破いて、俺の昂りに被せた。ぎこちない手付きで、俺のが薄いゴムの膜で被われていく。 ハル先輩が股の間に乗り上がって、俺の上半身を床に押し倒した。そして、俺の屹立を掴んで、ゆっくり腰を下ろす。 ツプツプと先端がハル先輩の中に入っていく。いつもよりも入り口の抵抗がなく、スムーズだ。ゴムについてるローションのお陰?それとも一昨日抱いたばかりだからだろうか。 時間をかけて最後まで挿入し終えたハル先輩は、「はー」と息を吐いて、俯けていた頭を上げた。 あの恥ずかしがり屋で初で純粋なハル先輩が、ここまで大胆な事をしたのだ。さぞ赤い顔をしているのだろうと思っていたが、実際は違った。 ハル先輩は俺と目が合うとにこりと笑った。満足そうに。そして、びっくりして呆けてしまった俺を他所に腰を動かし始めた。 ハル先輩主導で動く騎乗位は初めてだった。この体勢になっても、俺が下から突き上げるのがいつものスタイルだった。 気持ちいい所を探してハル先輩の腰が勝手に動く事はあっても、こんな風に搾り取ろうという意思を感じさせる動きをされたのは初めてだ。 ハル先輩の身体が見たくて、まだ服に被われている上半身に手を伸ばすと、俺の意図に気付いたのか、ハル先輩が大胆にパーカーとTシャツを自ら脱ぎ捨てた。 パサリと床にそれらが落ちると同時に現れる艶かしい身体。 イヤらしい腰つきに、嬌声混じりの息遣い。上気した白い肌。おまけに昂ったままのハル先輩のピンク色。 ヤバすぎる。 「ハル先輩、ごめん。俺、すぐイっちゃいそう」 口でされて元よりパンパンだったそこが更に質量を増す。今日は精神的な興奮が強い分、ゴムをつけていても、大した防御にはならなかったらしい。 「いいよ…俺の中で、イって…ッ」 ハル先輩の言葉がズクンと股間に響く。ああハル先輩は本当に一体どうしたのだろう。こんな事を言うなんて。 でも、こういうセリフに喜んでしまうのが男だ。お望み通り、俺のでいっぱいにしてやりたくなる。 ああ、ゴムが邪魔だ。俺の欲望をハル先輩の中に直接注ぎ込みたいのに。 イくならせめて一緒がいい。 本当にすぐにでも出してしまいそうだから、中だけでハル先輩をイかせる自信はなかった。だから、ハル先輩のモノに手を伸ばし、上下に扱いた。 腰を振りながら甘い声をあげていたハル先輩の声に、更に甘ったるさが加わって非常に耳が気持ちいい。 「あッ…紫音、っ…紫音…!」 「かわいい」 必死で俺の名前を呼ぶ姿が可愛い過ぎて、抱き締めたくなって倒された上半身を起こした。向かい合って、そのすべすべの背中に片手を回す。頬を上気させたハル先輩に口付け、舌を絡ませ合う。 ヤバ…。 そう思った瞬間、腹に生暖かいものが飛んできた。さっきまで絡んできていた舌が弛緩したみたいになっている。 俺もハル先輩を気持ちよくできてほっとしたのと、限界だったのとですぐにイってしまった。

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