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be violated 3
「ふざけんなよ今更!紫音がいようといまいと、俺との関係も続けろ」
「そんなの無理だ」
「無理じゃねえだろ」
「出来ない」
「じゃあもういーわ。勝手にヤるから。お前に分からせてやるよ」
そう言って、柚季は俺の頭上に腕を伸ばした。
何事かと身構えた時に、目の前に翳されたのは、荷物を整理するのに使っていたガムテープ。
やばいと思った時には、ビッとテープが伸ばされていて、暴れだそうとしていた俺の両手は掴まれていた。柚季は、背中を蹴る俺の膝は完全に無視して、俺の両手にガムテープを巻きつけ出した。
「や…め…」
発した自分の声が震えている。怖い。真顔で俺の手を、肘までグルグル巻きにする柚季が、怖い。
俺の震えてる声も、ひきつってる顔も、全く見てくれない。
俺の事、完全に物だと思ってる。性欲を満たす、ダッチワイフみたいに。確かにその通りだから仕方ない。でも、怖い。怖いのと同時に、諦めも何処かで感じている。
恐怖心で抵抗しなくなった俺の下を脱がせ、足首と太股を合わせてガムテープを巻かれた。
足を広げて、男を受け入れる体勢を、無理矢理作られる。
「どーせハルは、いつもみたいにハメちまえば蕩けちゃうんだろ。俺のチ○ポ咥えて、喜んで気持ち良くなっちゃうんだろ」
「や…」
腰を持ち上げられて見せつけるみたいに後孔を舐められる。きっとただ濡らすためだけの行為。久しぶりにこんなに強い恐怖を覚える。『やめろ』と発することすら出来ない。
柚季が、俺の後ろに猛った物を宛がい、腰を進めるのを、ただ目を瞠って見ている事しか出来ない。
「ぅ、ア……ッ」
「あれ、狭い。紫音と仲直りエッチしてねえの?」
ただ舐められただけで突っ込まれたのだ。痛くて堪らない。
柚季は「ごめんなー」と大してそう思ってもいなそうに言って、ぞんざいに腰を振った。
俺を襲ったのは、深い深い絶望。
―――やっぱりそうだ。俺なんか、抵抗しようがしまいが結局最後には好き勝手に扱われるのだ。俺の意思なんかお構い無く。だったら、最初から抵抗なんかしない方がいい。そうすれば最低限暴力的な事はされないし、力尽くで犯されるよりも心の傷だって浅くて済む。
だから、やっぱり抵抗なんてするんじゃなかった。嫌だって意思表示したら、その意思を踏みにじられる傷だって負わなきゃいけなくなるから。それは、身体をどうにかされるよりもよっぽど辛いから。
ダッチワイフはダッチワイフらしく、大人しくヤられてればよかったんだ。
清純ぶって、嫌がったりするから、ほら。無駄に悲しんだり絶望したりするんだ。
「う…アア…」
こんなに心は暗いのに、与えられる快感はいつも通り知覚して、まるで呻き声みたいな声が漏れる。
涙腺が壊れたみたいに涙が出て、顔もぐちゃくちゃ。頭上できつく縛られた腕が、無理矢理広げられた足が、突かれる度に硬い床に押し付けられる尾てい骨が、無理に抉じ開けられた尻の孔が痛い。
レイプされるのって、こういう感じだった。
怖くて、痛い。
愛情も慈しみも皆無で、ただ相手の欲望を満たす為の道具にされる。
「チ○ポおっ立てて喜んでンじゃん。気持ちいいんだろ?お前はこれが好きなんだろ?」
「ひッ…あ…ッ」
「仲直りエッチもしてくれない様な紫音一人じゃ、お前は満足できねえだろ。このインランが」
柚季の酷い言葉の数々が胸に突き刺さって、苦しくて痛くて呻くことしか出来ない。
柚季は全然楽しくなさそうに惰性みたいに腰を振りながら、他にも沢山の侮蔑の言葉を俺に使った。
そんなに俺が嫌いなら、軽蔑しているのなら、俺に近寄らなきゃいいのに。
それなのに、柚季は俺の弱い所を狙い済まして突きながら言った。
「セフレやめるとか言わねえよな?」
「や…やめ……る」
「またグルグル巻きにされて犯されたいの?」
「いやだ…ッ」
「じゃあお前もこれまで通り楽しめばいい。気持ちいいのと、痛いのと、どっちがいいんだよ」
「い…たいのは、いや…ぁッ…」
「そうだろ?俺もうお前じゃないと駄目なのに、勝手にやめるとか絶対許さねえから」
それまでゆるゆると中を突いていた柚季が、突然激しく動いた。気持ちよくさせようとかそういうんじゃなく、ただ乱暴なだけの動きで、無茶苦茶に中を抉られた。
「ヒッ…たいッ…いたいっ!」
「痛いのも気持ちいい身体にしてやるよ」
「ッ…あ…ア…」
「萎えさせてんじゃねえよ」
「ンッ…ああっ」
柚季に前を握られて、乱暴に扱かれた。そこを弄られたら嫌でも気持ちよくて混乱する。後ろはただ痛いだけなのに、どこが痛くてどこが気持ちいいのかわからなくなる。
「痛いのが好きな変態になって、俺なしじゃいられなくなればいいんだ…!」
投げやりにそう言って、柚季は動きを止めた。ビクビクと中に入ってるモノが痙攣して、奥が熱くなった。
柚季は俺の後ろから自分のモノを抜くと、また徐に俺の前を乱暴に扱いて俺を無理矢理吐精させた。
柚季はティッシュでぞんざいにそこに拭ったが、ガムテープはまだ外してくれない。両手を万歳させて、足を広げた恥ずかしい格好のまま柚季の一挙手一投足に怯えた。
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