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第3話
ノンケだなんて、今だったらどの口が言ってんだよって言われるんだろうな……小野寺あたりに。
そんなことが頭にふと浮かぶと、次の瞬間首筋にチクリと痛みが走った。
「ッ……痛ッ……」
「よそ見するなよ」
「し、してない、……ッ……んッ」
痛みが嫉妬の裏返しのようにそこを強く吸い付き噛んでくる。
そして器用に俺のワイシャツを脱がせると、下へと移動した手でベルトを外し、一気にズボンと下着を脱がされ……
その一連の流れの中に見え隠れする嫉妬心に、単純にこいつのことを可愛いなと思った。
「瞬……」
「なんだよ」
「お前可愛いな……」
そんな瞬の態度に素直にそう口にすると、目に見えるほどに顔が赤くなり……
「また子供扱いして……」
「違うっ……ッ……んん」
否定の途中で再び荒々しく口を塞がれる。
それはまるで子供じゃないと訴えるような、そんな激しいキスで……
その必死さにまた少し気持ちが傾いた。
*
「……はぁッ……んッ……」
「もっと声出してッ……」
二人全裸になると、瞬は体重をかけながら自身を俺のモノに擦り付け甘く囁いてくる。
その声に身体は熱くなるばかりで、俺のモノも徐々に腹に付くくらいにまで反り返り硬さを増していった。
「……ッ……んあぁッ」
「ここ、俺たちの先走りでヌルヌル。名波さんのもガチガチだし、気持ちよさそうだな」
「そういう、こと……ッ……言わなくていいから……んッ」
身体を上下するスピードを加速させ、そんなことを耳元で意地悪く囁き短く息を吐く。
はぁはぁと瞬からの熱い息が耳に吹かかる度に快感も加速して、擦り合わせてるだけなのに吐精感が込み上げ、俺も無意識に腰を擦りつけてしまった。
「……ッ……しゅッ……ん……も、……ッ」
そんな挿れられているわけじゃないのに積み上げられていく快感。
それが限界になるまで、俺はいつの間にか瞬の動きに合わせるように腰を揺らしていく。
「……ッ……ダメだッ……ちょっと1回出す……ッ」
そして吐息と共に吐き出されたそんな余裕のない言葉が耳に届く頃、俺たちは欲を吐き出す為により激しく腰を揺らし、高みを目指した。
「……ッ……も、……んんッ……イ……ッ……く……」
「はぁ……はぁ……擦ってるだけなのに、気持ち……よすぎ……」
「しゅ……んッ……!」
「……ッ……俺もイくから待って……」
そのままお互いのモノを擦り付け続け、再び口を塞がれると夢中でお互いの舌を絡ませ合う。唾液が口端から流れ出、それが首筋に伝う感覚にすら身体がビクつき、俺がより一層甘い声を漏らしてしまう頃……
「……ッ……んあぁぁッ……イ……ッ……くッ!」
「俺もッ……」
俺たちはほぼ同時にお互いの腹の間に熱を吐き出した。
白く生あたたかいそれが腹の上から垂れ落ち、瞬の指先が徐にそれをすくい取ると、荒い呼吸を繰り返す俺の唇へと擦り付けてくる。
「……舐めて」
そしてそう静かに呟くと、薄く開いた咥内に指先が押し込まれ……
俺はそれに従うように、その指を舌を絡めながら舐めた。
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