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「玲音さん……悪いんだけど……マッサージお願い出来るかな?」  ……お! 成る程! 諒馬君にしては考えたねー! 確かに僕はメイドさんなんだから、社長の指示がない限りは社長が寝ているベッドの上になんて上がれないって訳だしね。 それに、今のは社長がメイドさんに命令してるのと一緒だし……。 「はい……分かりました。 社長……」  と僕の方もセリフを考えて答える。  そして僕は諒馬君が乗っているベッドの上へと上がり、とりあえず諒馬君の背中をマッサージし始める。 「ん……君……マッサージ上手いね……」  とうつ伏せの状態で言っている諒馬君。 「はい……ありがとうございます。 次はどちらをマッサージしたらよろしいですか?」 「あ、えっと……腰とか足の方もお願い出来るかな?」 「はい……分かりました。 社長……」  僕はそう答えながら諒馬君の足や腰の辺りのマッサージを続ける。 「じゃあ、今度は玲音さんをマッサージしてあげようか?」  そう急に半身を起こしてきてそう言う諒馬君。 「え? あ、え? わ、私の方はいいですよ……私の方は社長に雇われている身ですので、流石に社長にマッサージをしてもらうなんて事は……」 「ん? 大丈夫……そんな事は気にしないで、じゃあ、それが社長命令って言ったらやらせてくれるのかな?」 「え? あ、あー」  僕は考えているフリをする。 だって、そこで直ぐに「お願いします!」なんて答えられないからだ。 「あ、はい……社長命令っておっしゃるなら」  そう少し遠慮気味に答える僕。 「じゃあ、いいんだね?」 「はい……」  と答え僕はベッドの上へとうつ伏せになるのだ。  最初は普通に腰や背中をマッサージしてくれていた諒馬君だったんだけど、足へと手を移すと足首から膝裏へ……膝裏から腿へとゆっくりと手を上へと移動させてくる。  そして太腿ギリギリまで手を運んでいくとまた膝裏にまで手を移動させていくという事を何度も繰り返している諒馬君。

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