322 / 568

57

 お腹が空いている僕は一気に食べ始める。 これでも僕は大食いな方なのかもしれない。 きっとロケ弁一個じゃ足りないからだ。  そう! 僕はチビの大食いとでも言うのかな?  結構食べる時には食べるのかもしれない。  世に言われる大食いとまではいかないのかもしれないけど、普通の大人よりは食べる方だ。 弁当は2つないと足りないしね。  いや今日は特にお腹が空いているのかも……。 だって、ある意味運動した後っていう感じだしね。  僕はスタッフさんに言って、もう一個お弁当を買って来てもらう。 「へ? マジで玲音はそんなに食べるの!?」  そう今日初めて一緒にご飯を食べた諒馬君が驚いたように聞いてくる。 「うん! そう! 僕は小さいわりには結構食べるのかもしれないね。 それに、今日なんかお弁当は経費だと思うし、運動したようなもんだから余計になのかな?」 「へぇ、そう」 「諒馬君だって、食べないと大きくなれないぞっ!」 「あ、え? もう、これでも大人だし……」 「……って事は!? 二十歳は越えてるの?」 「ん? 二十二歳」 「そうなんだ……今日諒馬君の歳、初めて聞いた。 僕の方はまだまだピチピチの二十歳!」  その僕の言葉に今度はお茶を吹きそうになっている諒馬君。 「ピチピチって……」 「だって、まだ大人になったばっかでしょ? だから、ピチピチじゃない?」 「あ……そっか……」  と納得してくれちゃってる諒馬君。  やっぱ、そういうところ諒馬君って面白いよね?  だって、そこ別に納得するところでもないし……。 「じゃあ、京平さんは?」  そうコソリと聞いてくる。 「京平は……」  そこは小さな声で言って、 「二十五歳!!」  と年の所は大きな声で言う僕。  だって諒馬君的にはコソリと聞きたかったんでしょ! だから、わざと大きな声で年の部分だけ言ったんだけどねー。  ほら諒馬君の反応が面白い。  手で顔を押さえて、「あちゃー」みたいな反応。  聞くの間違えた……。 って感じなのかな?

ともだちにシェアしよう!