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別にいいじゃない? 京平の方もクスクスってしてるんだしね。
そう僕は京平の方に視線を向けると京平の方は僕達の会話を聞いて楽しんでるって感じだもん。
それに京平の性格上、心も広い人間なのだから、そういう事全然気にしないしね。
そういう気にしてるのは諒馬君だけじゃない?
まぁ、この三人の中ではね。
そして僕は一先ず一個のお弁当を平らげると、スタッフさんが買って来てくれたお弁当へと手を出す。
……ぁあ! 食べてる時ってホント幸せって感じ……。 あ、でも……今日はこの辺にしとこうかな? だって、これ以上食べて、流石にポンポコリンのお腹で撮影したくはないしね。
そりゃ、大食いでも食事した直後というのはお腹が膨れる。 流石にそんな姿では撮影は出来ないよね?
それに一応編集は出来ると言ってもお腹のポンポコリンは修正出来ないでしょ? だから、ポンポコリンにならない程度っていうのはお弁当二個位かな? って思ってる。
……ま、後で京平にいっぱい何か作ってもらえばいいかー! 今日は京平がご飯作ってくれるんだと思うしー!
そう思いながら、とりあえず二個目の弁当を平らげる。
こういう撮影だから、ある意味ゆっくりなのかな? 普通に仕事している人達はきっかり一時間休憩なんだろうけど……僕の方は昼寝もしてご飯も食べて食事休憩もしてるし、うん! もうとっくに一時間過ぎてるしね。
と思っていたら、京平が、
「もう、そろそろ休憩終わりにして大丈夫そう?」
って聞いてくる。
「んー、後十分位かな?」
「分かった……」
と京平の方も了承してくれたようだ。
そして京平の方はスタッフさんの所に行ってしまう。
ホント、京平って仕事には鬼っていうのか真面目っていうのか、今日の仕事でくっついてきてくれたのは、さっき撮影が終わってからって感じなんだけど……でも、僕には不満はない。 だって、それだけ、京平が仕事には真面目だって分かってるから……そんな京平も好きだったりする。
確かに撮影隊の中でリーダー的存在みたいだし、京平がお話を作ってるようなもんなんだし……ある意味、監督よりも上の立場なのかな? いや、監督だってこの撮影にはいないのだから京平が監督兼男優って感じなのかもしれない。
ま、京平が作る物は売れるのだから、それこそ社長から信頼もされている存在なのだから当然なんだろう。
……でも、社長も京平の事、信頼してるって事は……京平の事を社長はよく知っている? って事? あ、まぁ、この会社に入った時にはもう京平はいたし、そういや京平は女性経験もあるような事も言ってたしな。
……ま、そういう事なんだよね?
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