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「だって、そこは京平と僕の仲だもん……兄弟とか親子でもないのにツーカーの仲っていうの?」 その言葉に京平の方はまたクスクスとしていた。 「ツーカーの仲でもないんじゃないの? だって、私はただ単にいつもの玲音の行動を言っただけだしね」 その京平の言葉に頬を膨らませる僕。  だって諒馬君にはそういう事にしておきたかったんだもん。 「あー、ゴメン、ゴメン……そう玲音……頬を膨らませないでくれよ。 あ! 玲音的にはそういう事にしときたかったのね」 「そういう事……もう! そういうとこ京平は空気読めないんだからー!! それに、京平と僕は本当に仲いいでしょ!」 「ま、確かにね。 喧嘩もあまりした事がなかったんじゃなかったっけ?」 「うん! そう! あんまり京平とは喧嘩もした事がないんだよ。 それ程、僕達は仲がいいって事」 僕は腰に手を当てて自慢するかのように諒馬君へと話をしている。 「ふーん……そうなんだ」 「……って、その反応って興味ない感じ?」 そう僕は諒馬君の顔へと顔を近付ける。 「あ、いや……そんな事は……」  そう焦っている所からすると、そういう事なんだよね? やっぱり諒馬君って弄りがいがあるっていうのかな?  ホント諒馬君のリアクションが面白いっていうのかな? 「さて、そろそろ撮影に戻りますか?」 「うん!」  そう京平の言葉に返事をしたのは僕だ。  撮影のお仕事は嫌いじゃないもん。 寧ろ好きな方だもん。  だって気持ちいいじゃん! 特に京平は上手すぎだし、まぁ、諒馬君は普通に上手いっていうのかな?

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