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僕達の休日35

 ……あ、でも……そのマッサージだけでも気持ちいい。 「ぁ……」  そう思わず声が出てしまった。  それにクスリとする京平。 「今はどんな感じなのかな?」 「え? 気持ちいいけど……」 「……って言っても、どういう感じの気持ち良さ?」 「あー、なんていうのかなぁ? ホワホワとした気持ち良さっていうのかな? マッサージしてもらっている気持ち良さと……こうしてる時の気持ち良さっていうのは違う感じがするしね」 「でも、声出てたんじゃない?」 「あ、え?」  ……あんな小さな僕の声も京平は聞き取ってたんだ。 「あ、いや……なんていうのか……」 「じゃあさ……このままマッサージごっこする?」 「え? どういう事!?」  僕はその京平の言葉に京平がいる後ろの方を振り向く。 「別に……そのままなんだけど?」 「でも、するんでしょ?」 「別にしなくてもいいけどね」 「へ? はい!?」  ……え? あ、うん? しなくてもいい? って??  今の京平の言葉で僕の頭は混乱していた。 「え? あ、するんじゃないの?」 「まぁ、そういう気分になったらかな?」  もっと、謎になってくる。  ……あ、え? 僕の方はする気満々なんだけど?  と思っていると京平は玩具を一旦元の場所に戻して、本当にマッサージ師でもするのか、急に白衣なんかを持ち出して来ていた。 「あ、え?」 「じゃあ、マッサージ始めるよ」 「え? あ、うん……」  ホント京平の行動は分からない。 マジでマッサージだけでこのまま終わらせてしまうのであろうか? それともマッサージをしながらそのまま抱かれていくのかが見えて来ない。 「お客さん……何処凝ってるんですか?」  と真面目にマッサージ師役に入ってしまったようだ。 「あ、え? 背中とか腰とかかな?」  僕はそう戸惑いながらもとりあえず京平に合わせてしまっていた。

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