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僕達の休日37

「足の方も大分凝ってるように思えるのですが……何をやってる方なんですか?」 「……へ?」 僕はその京平の質問に京平の方へと向くと、 「何……その質問……」 「え? だから、もし、他人にそういう風に聞かれたらどう答えるのかな? って思ってね」  ……あ、ぁあ! そういう事!  そう心の中で納得する僕。  確かに他人にそういう質問をする可能性はある。 「だからさ、そういう質問された時に咄嗟に玲音はどう言うのかな? って思ってね」 「あ、成る程ね」 「……で、答える?」 「AV男優って言っておいて……冗談って答えておくかな?」 「ふぅーん……そう……」  と何となく京平の反応がイマイチだったような気がする。 「またまたご冗談を……」 「だから、冗談って言ったでしょ? でも、何で冗談って思いました?」  そう僕は今度逆にそう質問してみる。 「あ、え? そうですね」  京平は何か考えながら未だに僕の足のマッサージをしていてくれている。  今は太腿辺りをマッサージしてくれている京平。 「玲音さんって可愛いからかな?」 「……へ!?」  ちょっと京平の口からは予想もつかないような答えが返って来たような気がする。 「だから、可愛いから逆にそういう事が勤まらなそうな気がしましてね」  流石は京平だ。 僕が質問して少し上にいったかと思ったのに……これでは全然上に行ったって気がしない。 「まぁ、だから、冗談って事で……」 「でも、ネコとしてなら……本当なのかな? って感じがしますけど」  ……あ。  更にやられた感じがする。 「そこは冗談ではない感じですかね? だって、直ぐにお答えにならないですから」 「え? あ……」 「では、どうですか? 特別メニューでマッサージお受けになりますか?」 「はぁいいい!?」  その言葉に僕は再び京平の方へと顔を向ける。 「クス……その顔いいね」 「じゃなくて!! ちょっと! だって、今はマッサージだけのなんじゃなかったの?」 「そうとは言ってないだろ? それに特別メニューって言っただけでするとは言ってないんだけど?」

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