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僕達の休日54

 そう言うと京平はクスとして、 「そうなの?」  と言っていた。  ……まぁ、普通、そう言ったんなら、そうなるよね? だって京平は自分の味知らないんだもん。 「ねぇ? たまには自分で誘うようにしてやってみてくれないかな? そしたら、私のモノも勃ってくるの早いのかもしれないよ?」  その唐突な京平の言葉に僕は京平の事を首を傾げながら見上げる。 「だから、自分で私に見せながらやるって事……後ろのココに指を入れて自分でやってみて……」  ……あ! そういう事かっ!  やっと僕は京平が言ってる事に気付いたのか目を見開くと京平の前で足を開く。 「こんな感じでいいの? 京平……ちゃんと僕の見えてる?」  少し恥ずかしげに言う僕。  僕だって一応男優なんだから、そういう所は演技する。 「んー? こう膝の下に腕をくぐらせてもうちょうい腰を浮かす感じにしてくれたら見えるのかな?」  ダメ出し。 「こ、こう?」  ちょっと体勢はキツいけど男の場合、こうまでしないと見えないという事だろう。  女性の場合には座ったままでも出来るんだろうけど。  でも、この体勢って何気にキツい。 だって、ある意味腰だけで自分の体を支えているようなもんなのだから。 「んー」  とまた京平は顎に手を当てて考えているようだ。  だが今はきっと仕事の事ではない。  だって、それはさっき約束したからだ。 「じゃあさ、何だか玲音の体勢がキツそうだから、こうしよっか?」  そう言って京平は急にベッドの上から立ち上がる。  そして何処かに行ったかと思うと大きな姿鏡を持ってきたようだ。 「私が玲音の後ろで玲音の体を支えるから、玲音は完全に私の体に寄りかかってくれたらいいし、それなら、少しは楽だろ? それにここに鏡を置いたなら、私にもその様子も見れるし玲音にも見える事にもなるしね」  その京平の言葉に僕はどんな状況になるのか想像してしまい、急に顔が赤くなってくる。

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