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僕達の休日56

 自分の後ろの蕾の中に中指をゆっくり入れていく僕。 「ん……んん!」  自分の指でさえ入れる時には少し痛い。 「じゃあさ……実況中継みたいなの入れてくれない? それだったら自分の中に指入れているの分かるじゃない?」 「……!」  その恐ろしい京平の言葉に流石の僕も言葉を詰まらせる。  確かに京平の言う通りだ。  実況中継を僕にやらせるのだったら、見ていなきゃ出来る訳がないという事だろう。 「あ、うん……分かった……」  何となく京平には逆らう事が出来なくてっていうか、こんな事で喧嘩したくないと思った僕はそう承諾する。  京平が何か聞いてくる訳じゃなく、実況中継だ。  まだ、それなら聞いてきてくれた方が恥ずかしくないのかもしれない。 「今、何処に何が入ってるの? 先ずはそこからスタートしようか?」 「え? あ、うん……。 でも、僕……実況中継はやった事ないよ」  それでもいいの? と付け加えて京平に言ってみる。 「別にプロのように上手くやってよ。 とは言ってないけど……自分が思ったようにやってくれればいいし」 「え? あ、うん……」  どうにかパスしようと試みたのだけど、やっぱり無理そうだ。  一呼吸置くと、 「僕の後ろのココに僕の指が入ってる……ゆっくり奥にゆっくりと奥に……ぁ……ぅ……やっと中間辺りまで指が入ってきたかな?」  そう言うと僕は京平の方へと顔を上げる。  ……これでいい?  そう確認するようにね。

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