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初体験 ステップ31

「……え? 京平……それ持ってたのー!?」 「だって、ウチの会社はこの会社と連携っていうのか、ま、そこの開発会社とは組んでやってるからねー。 だから、お試しで貰えるんだよ」 「あ……」  そう言われてみればそうだったのかもしれない。 そう言えば色々な玩具を撮影を通じて使って来たのを思い出す。 「じゃあ、京平……もう、成都さんも使ってる訳だしー、僕にもそれ使ってみてよー」  そう僕の方は甘えたように言ってみたのだけど、 「え? だって、今日の玲音は私の事を気持ち良くさせてくれるんじゃないのかな?」  その京平の言葉に僕は目をパチクリとさせる。 暫く京平と視線が合ってしまっていた僕達なんだけど…… 「だって、さっきまで成都さんの事をライバル視してなかったかい?」  そう言いながら京平はクスクスとしていた。  って、何で京平にそんな事、バレてるの?   そう僕からしてみたらそんな感じだ。  僕は再び目をパチクリとさせながら京平の事を見上げる。 「……ん? だって、ずっとずっと、成都さんの事を気にしてたじゃない? それと私のモノを舐めてる時、いつも以上にちゃんとやってたっていうのか、気持ち良くさせてやる! っていうオーラが凄かったっていうのかな? 今日の玲音はそんな感じだったからね」  そう京平に今日の僕の様子をそこまで的確に言われて、口をポカンと開けてしまう僕。  ってか、本当に京平って僕の事を分かってくれてるって感じ!? 「じゃあさ、京平……僕の事、そこまで分かってるんだったら、もっと、気持ち良くなってくれてもいいんじゃないの?」  京平は僕の言葉に天井の方を見上げ、顎に手を当てると、 「……そこはね……やっぱ、タチとしてのプライドっていうのかな? だから、こう気持ちいいんだけど完全に気持ち良くなれないっていうのかな? タチはわりかしそれがキツい所でもあるんだよね。 だってさ、ネコの子は気持ち良くなれて、例え気絶してしまっても撮影とかには支障が無いじゃない? だけど、タチの方があまりにも気持ち良くなり過ぎて、気絶してしまったら先に進めなくなっちゃうじゃない? だから、気持ち良くたって我慢しなきゃならないんだから、そこは大変な所でもある所なのかな?」  その京平の言葉に納得する僕。 だって、確かにそうなんだもん。 タチが完全に気持ち良くなってしまって潰れちゃったら、撮影所じゃなくなるし、例えプライベートでしてても、僕の事気持ち良くさせる事が出来なくなっちゃうんだもんね。 「……分かったよ。 じゃあ、今日も京平……僕の事気持ち良くさせてね……で、成都さんより乱れて上げるから」  と僕は京平の胸板の上に乗って、本当に京平に甘えるように言うのだ。

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