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初体験 ステップ61

 その京平の言葉に僕は少し考えてみる。 だって京平ってば仕事じゃない時なのに、そうやって仕事の事を考えているからだ。 プライベートの時っていうのは僕の事だけを考えて欲しい。  だから僕は今度頰膨らませて京平の事を見上げるのだ。 「もう! 京平! 今は仕事じゃないんだから、仕事の事は考えないでよっ!」  そんな僕の姿に京平の方はただ吹き出して笑うだけだった。  って、京平の事をもっともっと頰を膨らませて見上げてしまっていた。 「ゴメン、ゴメン……あまりにも玲音のの姿が可愛かったから、つい吹き出してしまっただけなんだよ」 「あー……んー……」  その京平の言葉に僕の方は言葉を詰まらせるのだ。 だって僕がもし京平の立場だったら、僕もきっと京平のようにしていただろう。 と思ったからだ。  ま、もういいか……。  と今あった事を忘れて、僕は再び京平の事を見上げる。 「じゃあ、もう……京平の好きにしていいから」  そう僕は言ったものの、 「本当にそれでいいの? なら、遠慮無しに玲音の事を抱き上げて、ココに私のを挿れるからね」  京平はそう言いながら、僕の後ろの蕾に軽く指を挿れて来る。 「ふっ……んん!」  流石に何もなくそこに入れられると体が勝手に力が入ってしまう訳で、言葉を詰まらせてしまう僕。  そんな僕に反応に京平はクスリとしているだけだ。 「じゃあ、今日は私の自由にやってもいいんだね? でも、さっき私は君に振った筈だったんだけどな」 「でもさ、僕的にはこういう事に関して京平よりも知識がないからさ……なら、知識がある京平にリードしてもらって京平に身を任せた方がいい訳でしょー」  僕はそう言うと京平の肩ら辺を吸い上げ、痕を付けるのだ。  これで京平は僕の物っていう意味でだろう。  だって僕は本当に京平の事が好きなんだもん。 だから他の人に京平を取られたくないっていうのかな? 仕事だって京平の事は取られたくはないのだけど……やっぱ、3Pっていうのは売れるからいいかな? って思ってしまう。 あ、いや……それも、気持ち的にあるけど、諒馬君はなんていうのか、例え成都さんっていう恋人がいなくても、京平の事を取るような人ではないっていうのかもしれない。 いや確かに諒馬君はタチではあるから、京平同じ立場だから気持ち的には安心出来るっていう所なのかもしれないのだけど……なんて言うのか、諒馬君って京平の事を取るような人ではないから、そういう所では安心出来る人って言ったらいいのかもしれない。 この仕事は仕事として割り切ってるっていう所が安心出来る所なのであろう。 実際問題、諒馬君は京平に挿れられた事があったけど、特に挿れられる事にハマったって事もなかったしね。 だから諒馬君って人は人として好きなのかもしれない。

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