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第36話 犯人は誰1

(島田真理語り) ※閑話になります 週に4回ぐらい葵君に付いて熊谷先生の待つ生徒指導室へ行くのだけれど、ものすごく面白くないことが連発して僕は不機嫌である。 僕の葵君が文化祭以降、熊谷先生といい感じなのだ。色でいうとオレンジみたいな温かい空気に2人は包まれている。アイコンタクトをしたり、時々目を合わせて笑ったりもしてる。僕が間に存在するのに、無かったかのような振る舞いにイライラしていた。 2人は付き合っているのかと思いきや、そうでもないらしい。ついこの間、けしかけたから葵君は意識したのだろうか。それとも熊谷先生が無理やり脅した、という可能性もある。 僕が聞いても葵君は首を横に振って教えてくれなかった。自分だけ蚊帳の外で寂しく思っている。 葵君には見えない壁があって、僕が彼の領域へ入るのを拒んでいる。もうちょっとのところで彼に触れることができない。 全く歯がゆいのだ。 どうせ僕なんて……と感傷に浸っていたら、加瀬先輩からメッセージが来ていた。 今日の放課後会おうだって。 受験生だからか最近は学校でしか会ってくれない。僕は都合の良い性処理係しか思われていないようだ。それでも必要とされれば、のこのこと会いに行ってしまう。 相手には困っていないので、いいんだけど、みんな僕のことを蔑ろにしすぎじゃないかと思う節がある。僕だって絶対にみんなの役に立つんじゃないかと思うんだけどな。 別にいいんだけど、ちょっと拗ねたくなる。

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