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第75話 葵のやりたいこと8
(熊谷先生語り)
興味津々で俺の股間に触れる葵が可愛すぎる。『おっきい』を連呼されて嬉しくない男はいないだろう。これを挿れたらどんな反応をするのか、想像するだけでどうにかなりそうだった。
初めて触る葵の身体は、言葉で言い表せないくらい興奮した。
ガチガチに反応する俺と、愛撫に感じている葵が肌を合わせると、吸い付くようにぴったりとハマる。それだけでも気持ちが良い。
男同士は解す作業が面倒臭いと聞いていたが、全く感じなかった。葵の後孔は指を挿れてやると、狭い状態からたちまち柔らかく拡がり、温かく仕上がっていく。荒い息遣いと可愛い喘ぎ声を目の前に、俺は段々と興奮状態へ入っていった。
考えないようにしていたが、前の男の影がチラついて離れない。こういう行為の初めてを全部奴がやっていたかと考えたら、怒りに似た嫉妬が湧いてきた。猪俣がなければ葵と出会わなかった訳だし、過去のことを悔やんでもしょうがないのだが、いかんせん今まで感じたことのない独占欲に支配されていた。
「挿れるよ」
「ん……お願いします……ぁっ……」
「どうしてそんな他人行儀なの。ゆっくり飲み込んでるよ。はぁ……気持ちいい……葵のナカ
、すごい。全部挿った……」
葵の言葉にくすりとなりながら、昂りを押し進める。この子は俺の心を知ってか知らずか、気持ちが切り替わるような発言をするのだ。
思った通りキツいので、馴染むまで待つ。正常位でしばらく抱き合っていた。
葵が上目遣いで、俺を見上げている。
「俺は先生に出会えて本当に幸せ。辛かったことも、その為の試練だと思うくらい……」
「…………俺もだ。ありがとう。好きだよ」
そして、覆い被さるように長いキスをした。
柔らかい唇を吸って舌を絡める。葵も夢中になって俺の舌を追っていた。その度に後ろの収縮を感じるので、堪らなくなって腰をスライドさせる。温かく濡れていて、いやらしく雄を包み込んでるそこは、今までの何よりも居心地が良かった。
「ぁっ………ぁ、ん、そこ……は、だめ…ぁ、ぁっ……せんせぇ……」
俺がゆっくり力強く腰を動かすと、葵からは自然と喘ぎ声が漏れる。我慢したくても出ちゃうという表情が愛しくて、何度も何度も繰り返した。
駄目だと口では言っていても、目は蕩けそうに快感を訴えている。汗ばんだ額を指の腹で摩れば、すりすりと猫のように寄せてきた。
「気持ちよさそうだな」
「っうん……きもち、いい……」
水音に煽られて、葵自らも腰を動かし始めたので負けじと俺も動きを早くする。葵の前も触りながら高みへ導く。
「……や、ん……せんせぇの、おかしくなる……こんなの、知らない………ぁっ……」
「いきそう?」
こくこくと葵が必死に頷く。もはや言葉は出ないらしく、息をするのに必死な様だった。
「イってごらん。怖くないから、気持ちいいことに身を任せるんだ。俺がいるから大丈夫だよ」
「…………うん……」
俺も段々余裕がなくなり、自信の行為に没頭する。初めて身体を合わせるには相性が良すぎてこの先が怖いくらいだった。
葵が先に絶頂を迎え、それの影響で俺も果てる。手をしっかり握って悦楽に浸る葵は、とても扇情的で、それでいて愛しくもあった。
最初なので、相手に合わせて今回は終わりにする。あと数回は頑張れたであろう物足りなさそうな息子が、暫く燻っていた。
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