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第109話 教科書泥棒8
(葵語り)
物足りない唇を離され、助手席へ戻る。車でこんなことをしていたって疼くものが収まらないことは、俺も分かる。けど、俺は先生より遥かに子供で、欲しい時に中断されたら泣きたくなってしまう。
「……やめちゃう?もう帰る?」
裾を握る手をやんわりと外し、シートベルトを装着された。
「帰らないよ。場所を移動する。俺ん家行こう。何時までに送っていけばいい?」
「別に門限なんてない。連絡すれば外泊できるから、泊まってく。泊まりたい」
「それはダメって言っただろう。しかも明日は学校だ。遅くなっても帰りなさい」
「…………はい……」
軽く叱られても、スイッチが入った身体は火照ったままだ。点けてもらった火が逃げないように、きゅっと自らの身を抱く。
実は、先生とこういう雰囲気になるのは2度目だった。嬉しいような、むず痒いような恥ずかしさで顔がにやけてくる。初めては緊張しすぎて、記憶が朧げだった。にわかに逞しい胸の感触が蘇る。
1回目のようにゆっくり抱いて貰えるのかと思いきや、先生の家に入った途端、すごい勢いで首筋に食いつかれた。
「ひゃぁっ……ぁ、ぁ、先生……?」
弱い首筋に口付けられ、痺れたように動けなくなる。すぐ床へ押し倒された。
「せんせい、ここ玄関だ、よ」
何にも返事がなく、背中に床の固い感触が伝わる。コツ……と頭が廊下に着いた。
「大人気あるつもりだったけど、無理。面白くない。お前が島田と俺に相談なしにあんなことすんの、やっぱ嫌だわ」
制服のブレザーを脱がされる。シャツを捲り上げられて、俺の乳首を手で弄り始めた。それだけで期待した俺のものが反応し始める。
ところが予想外の話が始まったのだ。
「お正月に親戚の赤ちゃんが居てね、上手にミルク飲んでたんだよ。赤ちゃんってどうやって飲むか知ってる?」
「知らない」
「こうやるんだ」
先生は、俺の乳首を深めに咥えると吸いながら舌で先っぽを刺激した。舌の乳首を絞るような動きに思わず体が跳ねる。決して大きくない俺の乳首はカプっと先生の口の中へ全て入り、嬲られ、再び外気に触れた時はジンジン赤く濡れていた。
「………はァ………ッは……ぁ………」
いつまで無言で吸う気なのか、本当の赤ん坊みたいに両サイドをちゅうちゅうと吸う。
「……ん……ぁぁッん……も、あ……ぁッ」
舌のねっとりとした動きが胸に伝わる。
下半身が疼いて、自ら手を伸ばした。完勃ちのモノはすぐ触れることができた。いつの間にか先生も俺のを扱いてきて、二つの手でくちゅくちゅと上下に動かされる。
上と下から気持ちよくて蕩けそうになった。
「……いきそ……う……」
「だめ、イかせない。」
絶頂の山を登ろうとしたら、いきなりぎゅっと根元を握られた。
えっ?なんで?
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