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仲良く食事

「...うん 食べようか」 睦月に従い話を止めて ダイニングへと向かう 酒川の背中を見て 睦月は思った 酒川はどんな顔を しているのだろうか 好きなひとを思って 見たこともない顔で 笑うのだろうか 睦月はぎゅっと胸が痛くなる つい数時間前に 頑張ろうと決めたというのに パスタを食べながらシュンとして 黙り込む睦月に酒川は ひどく困った顔をしていた 「あのね睦月」 何を言われるのかと冷や冷やしながら 睦月はそっと向かいに座る酒川の顔を 見るためゆっくりと顔をあげる 「今まであんまり じっくり話すこと 無かったでしょ? でも今日さ 一緒にいて めちゃめちゃ楽しかったから これからはプライベートでも 仲良くしていきたいなって」 睦月にとってその言葉は とても嬉しいものだった しかし素直には喜べない 下心たっぷりの睦月が 同僚として仲良くしていて 良いのだろうかと 「...嫌かな?」 眉根を寄せて問うてくる酒川に とても嘘などつけなかった 「嫌、じゃ、ない」 泣きそうになりながら答える睦月 その一方で酒川は「よかったー」と にこやかな笑みを浮かべるのだった それから睦月と酒川は 昼食や酒川宅での食事を 幾度と共にとることになる そんな関係がしばらく続いて いよいよ堪えきれなくなった睦月は 三田村に連絡するのだった

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