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第6話 そのヨン

「ほら、サヤ、このままシンイチ君の傍に歩いて行きなさい。彼より貴女の方がアナルファックは先輩なんだから、それぐらいできるでしょう?」 「は・・・はがぁ・・・」 おそらく「は・・・はぃ・・・」と声に出したのだろう、サヤはイツコに命じられたとおり、そのまま四つん這いでシンイチの傍へ歩き出した。双方向バイブで繋がっているイツコもそれに合わせて膝行する。 「ふぅ・・・ちょっと名残惜しいけど・・・」 と、アスリンはシンイチの口唇愛撫による胎内でのバイブの蠕動からの快楽に尚も浸っていたかったが、何とか我慢すると、自ら腰を引いてシンイチの口から双方向バイブの一端を抜いた。そして、自分の胎内の中のバイブが動きを止めると、シンイチに背を向けてから、ゆっくりと双方向バイブを己の秘所から抜き取っていく。 「じゃあ・・・サヤさん、はいこれ」 アスリンは何故かその双方向バイブをサヤの目の前に差し出した。 「安心して、こっちはシンイチが咥えていた方だから、私の愛液じゃなくてシンイチの唾液しか付いてないわ。どうぞ、お好きに」 「!?」 いきなりアスリンがそんな事を言い出したのにサヤは戸惑った。自分のご主人様であるイツコがそんな命令をするならまだしも、アスリンは自分のご主人様ではない。シンイチが自分を除いてそこにいる三人の女の奴隷にされている事は知ってはいるが。 「サヤ、貴女、さっきシンイチくんのペニスを見てどう思ったのかしら?可愛いとか思わなかった?いえ、それ以上の感情を持たなかったかしら?」 「・・・はは~ん、成程ぉ~」 サトミもさっきのイツコの呼びかけと今のその言葉から、朧気ながらに何かに思い当たったようだ。 「つまりぃ、サヤちょむもシンちゃんのおちんちん、おしゃぶりしたいと思ったんでしょー」 サヤは思わず首を振って誤魔化したが。 「ドゥフフ、誤魔化さなくったっていいわよン。こんな可愛い男のコのおちんちんならおしゃぶりして見たくなるのが女として当然の反応よ」 “それは、サトミ、あんただけでしょ?” とアスリンは心の中でツッコミを入れたが、それも少々間違っていた。 “それはショタコンだけよ、サトミ” イツコも心の中でツッコミを入れた。そしてこれが正解だった。 「でも、こいつは私達の奴隷だから、流石にそこまでは許可できないので、代わりにこれをおしゃぶりするぐらいならOKです」 「サヤ、貴女の心なんて私は何でもお見通しなのよ。素直になりなさい」 俯いていたサヤはイツコのそんな優しい言葉で思わず振り向いた。 「本物じゃなくて偽物のペニスよ。そんなの何度となくおしゃぶりしてきたじゃない、私の命令で」 確かに、イツコに命じられてバイブをおしゃぶりさせられた事もある。そしてその後それを自分の秘所やアヌスに入れてオナニーをさせられたり、逆にそれをイツコの秘所やアヌスに入れて奉仕した事もあるし、今目の前にある双方向ディルドを口に咥えてやはりイツコの秘所やアヌスを愛撫させられた事もあった。屈辱的ではあるが、相手が愛しいイツコであるからこそ、そんな被虐的な行為も受け入れられたのだ。 「怖い事なんてないでしょう?だから、貴女の欲望を解き放ちなさい」 「まあ、あの時みたいに直接じゃなくて間接キスだから私は全然気にしないわ」 「てゆーか、シンちゃんの唾液をシンちゃんのおちんちんのヌルヌルと思えばいいのよ」 何か、三者とも考え方はズレているようだが、とにかくサヤにその双方向バイブをおしゃぶりさせてやろうという意志は合っていた。 だが、サヤも心の奥底ではイツコが暗に指摘したとおりシンイチのペニスを思いっきりおしゃぶりしたいような気持ちはあった。しかし、まだそれを積極的に肯定できるほど、自分の心をシンイチに悟られたくは無かった。 が、そうやってサヤが躊躇していたので埒が開かないと思ったか業を煮やしたか、 「いいわ、アスリン。私が許可します。さっさとサヤの口にそれを咥えさせちゃって」 「はいはーい」 アスリンはイツコが許可するや否やすぐにサヤの猿轡にその先を入れた。首を振って拒否する事もできるが、サヤはそこまで積極的な拒否はしなかった。少しは欲望もあったからだ。 「じゃあ、奥まで入れますからね」 ぐぐぐ~~っとサヤの口腔内に双方向バイブの起動側が押し込まれてきた。 「ほ・・・ほぇ・・・」 “こ・・・これ・・・さっきまで・・・シンイチくんが・・・おしゃぶりしてた・・・” その疑似ペニスで自分の舌を押されてサヤは目を白黒させながらも・・・ “これに・・・シンイチくんの舌が触れていた・・・だからこれを舐めれば・・・間接フレンチキス・・・” サヤがそんな事を思いながら恐る恐る舌先でつんつんしていると、 「さーて・・・シンイチ、今夜は特別サービスよ。私の愛液まみれになっているバイブをおしゃぶりさせてあげる」 いつのまにかまたパンティを元通りに穿き直した―――例え自分のペット同様の存在であるシンイチにはどうあっても其処を見させたくないらしい。おそらく、自分の奴隷同然の存在であるシンイチに自分の秘所を奉仕させる事さえも嫌らしいところから、特別サービスと言ったようだ―――アスリンは、そう言ってシンイチの頭を無理矢理サヤの方へ向けさせた。 「じゃあ、サヤさんはそれでシンイチの口の中を犯しちゃってください」 “?” 一瞬、サヤはアスリンの言った意味が分からなかった。だが、甘い物が入るのは別腹とか言うのと同様に心と身体は別物らしく、頭では理解できていなくても舌はさっきよりも積極的に口腔内のバイブを愛撫していた。そして、アスリンの言う事に逆らえないシンイチが自ら顔を突き出して双方向バイブのもう片方の尖端を猿轡の筒内に入れたその時、サヤの舌による愛撫によりようやく双方向バイブの作動側が蠢き出した。 “シ・・・シンイチ・・・くん・・・” “サ・・・サヤ・・・さん・・・” 思いがけず二人の顔は息が掛かる程急接近した。いや、そんなレベルではなく、もはやキスができる距離と言った方が正しい。だが、唇が触れ合う代わりに舌が絡まり合う代わりに二人の口腔は双方向ディルドウで繋がっていた。 そして、サヤはもうセーブが効かなくなるまで心を高揚させており、自分の口腔内のバイブに積極的に舌を絡ませていた。 “私・・・私、シンイチくんの・・・オチンチン、おしゃぶりしてる・・・とてもおいしいよ・・・シンイチくんの・・・オチンチン・・・” 起動側のバイブの表面を舐め回す事によって作動側のバイブもローリングを開始し、シンイチの口腔内で暴れ始めた。 「「じゃあ、次は私達が・・・」」 サトミとイツコは頷き合うと、再び腰のピストン運動を開始した。 “あぁん・・・お姉さま・・・さっきよりも・・・激しいですぅ・・・” サヤの顔は猿轡をしているせいで確とは見えないが、何やら歓喜の表情を浮かべていた。 “ぅぁぁ・・・サ、サトミさん・・・さっきよりも・・・は、速いです・・・” シンイチの顔も猿轡をしているせいで確とは見えないが、どうやら苦悶の表情を浮かべていた。 そして、自分達のアナル内のバイブが背後の人間により前後にピストン運動されているという事は、当然自分の身体、つまり自分の顔も前後に揺り動かされている事になる。それはつまり、サヤやシンイチの口腔内のバイブも猿轡の筒内で前後にピストン運動するという事であり、起動側へのその刺激は当然作動側にも伝わってバイブレーションを発生させた。 “あぁん・・・私ぃ・・・お姉さまにアヌスを貫かれながら・・・シンイチくんのオチンチンをしゃぶっている・・・なんて淫らな事をしてるのかしら・・・” サヤはその背徳的な行為に悦びを感じ、秘所から愛液を零しながら、同時に両の目尻からも随喜の涙を零していた。それ故に・・・ “ぅぁぁ・・・僕・・・サヤさんに口を犯されながら・・・サトミさんにアヌスをレイプされている・・・何で・・・こんな目に・・・” シンイチはその屈辱的且つ恥辱的な行為に哀しみの涙を零してしまった。だが、女装しているせいかそれとも例によってドホモルンクルリンを投与されていたせいか―――まあ、正解は前者なのだが―――ペニスはフル勃起したままだった。そしてそれがアスリンの変態的嗜虐欲をいたく刺激したようだ。 「あぁん・・・ス、スゴイわぁ・・・シンイチったら・・・口もアナルもチンポで犯されているのに・・・自分のチンポはフル勃起させちゃってる・・・あんたって、どうしようもない変態だわ・・・でも、それがイイッ!」 アスリンはソファに座ってイツコ・サヤ・シンイチ・サトミの4Pを眺めながら、性欲をガマンできずに、いや、ガマンする事もせずに、パンティの中に指を入れてオナニーを再開していた。 だから、アスリンが何やら性的興奮しているその声を耳にしたシンイチの性的興奮がさらに高まったとしても、それは当然の話だ。 「サ、サヤ、凄いわ・・・もう、腰が止まらないわ・・・」 “あぁん、お姉さま・・・もっと、激しくしてェ・・・” 「き、気持ち、イイわぁ~・・・シンちゃん・・・もっと・・・もっと・・・動いちゃうからぁ~」 “も・・・もう、やだ・・・サ・・・サトミさん・・・もう、やめてよぉ~” 「あぁん、イィ・・・シンイチのチンポ・・・激しくダンスしてるぅ~・・・もっと・・・もっと・・・泣き叫びなさいよぉ~」 シンイチは猿轡されているし、今は口の中にバイブが入って塞がっているので、泣き叫びたくても無理だったがそれはともかく。 そこにいる五人のうち、四人の女性はそのプレイの更なる継続を求めているのに対し、たった一人の男のコだけがそのプレイの中止を求めていた。 だが、一人だけはみチョではあるが、それ故に四人のプレイを一人だけ一篇に横から見て興奮できるその特権はアスリンだけのものだった。そして、アスリンがさらに興奮できるのは、オナニーによる直接的な性的快楽の他に、シンイチのペニスを観察できるからだった。 女装とドホモルンクルリンの効果とそれにアスリンのいやらしい喘ぎ声が加わったせいでシンイチのフルボッキしていたペニスはさらに硬度を増し、背後からのサトミのピストン運動による振動で腰が揺らされているせいでそのペニスも何度となく自分の下腹部を叩くようになってそんなシゲキも与えられていたのだ。 これでもしサヤの陰部にもペニスがあったとしたら、本物・偽物を問わずその四人が全員ペニスを持っている事になる訳で、そうすれば腐女子特有の超妄想力で、目の前の全員を男性にしてしまって更なる強い興奮を得られただろう。そこにいる三人の女性が、アスリンから妄想とは言え男として見られる事になったらどんな感情を持つかは不明だが。 「「い、いいわぁ・・・サヤ(シンちゃん)の・・・アヌスの締め付け・・・最高よぉ~」」 “イ、イイですぅ・・・お姉さま・・・もっと・・・サヤのアヌスを・・・メチャクチャに犯してェ~” 「イ、イィ・・・もう、イキそう・・・みんなも、激しく・・・」 ハァハァという荒い息と淫らな声がその室内に響き渡っていたが、それもとうとう終わりが来た。 「サ、サヤ、私、もう・・・イクわぁ~~」 「シ、シンちゃん・・・私ィ・・・もう、ダメえぇ~~」 「ほっ、ほごぉ~~」 「あぁん、もうダメぇっ!・・・イックウゥゥ~~」 そこにいる四人の女性が同時に歓喜のヨガリ声をあげながら―――一人は声にならなかったが、かわりに口腔内のものをこれでもか!というくらいに舐め回していた―――ついに絶頂に達した。 そしてそんな女性のイキ声をすぐ傍で三人から聞かされたとあっては、そこにいたたった一人の男のコももう絶頂に達するのを無意識に抑えようという気持ちも―――ただでさえ口の中を振動する硬いプラスチックのペニスがぐるぐると回転するように掻き回し、アヌスも同様なものでズコズコと突き捲られていたのだ―――我慢する気力も残っていなかった。 シンイチは声に出す事さえできないまま、ペニスを律動させ、とうとう射精してセーエキを撒き散らしてしまった。 “シンイチくん・・・射精しちゃってたんだ・・・” 自分のすぐ目の前にいた訳だが、口同士が双方向バイブで繋がっていたため、残念ながらサヤはシンイチの射精シーンを見る事はできなかった。 「エエエー!?シンイチったらシャセーしたのぉ!?口ではアナルレイプなんて気持ち悪いとか言ってたのに、しっかりチンポは反応してんじゃん!正に、身体は正直ってこれの事ねー、ギャハハハ!」 シンイチが射精してしまった事に気付いたアスリンはそう言ってシンイチを嘲り笑った。そして 「これでまた、野望に一歩近づいた!」 等と意味不明の独り言をしていた。 “シンイチくん・・・本当にほもーんになってしまったのかしら・・・” 湯船の中で今日の疲れを癒しながら、サヤはふと反対側の壁に目をやった。そこには、底に吸盤が付いているので壁にくっつけられるディルドがあった。勿論、ペットとして勝手知ったるイツコ邸であるからには、普段そんな物がそこに取り付けられてはいなかった事はわかっていた。今夜の為に誰かがそこに取り付けたのだ。 先程のイツコ・サヤ―シンイチ・サトミの4P+アスリン(ただしオナニー)による淫らな宴は奇跡的に五人がほぼ同時にクライマックスに達したので、なんだかんだでお開きとなった。サヤとシンイチが再びメイドとなって後片付けをしている間に、ゲストであるアスリン、続いてサトミ、主人であるイツコが入浴を終え、今はサヤの番だった。 “私・・・お姉さまにアヌスをピストンされて・・・気持ち良くて・・・思わずアレをおしゃぶりしまくってた・・・シンイチくんのオチンチンだと解釈して・・・” 双方向バイブは何度もイツコとのプレイで使用経験済だったので、よく知っている。起動部への刺激・愛撫で反対側の作動部を振動・ローリングさせる事も。 だから、自分が興奮してそれをおしゃぶりしまくったら、シンイチの口腔内に入っている作動部がどうなるかも、今落ち着いてお風呂の中にいる状況ではすぐに思い至る事ができた。 “私・・・シンイチくんに・・・” その時だった。 「あのう・・・サヤさん・・・」 いきなり頭の中でいろいろ思い描いていた相手のシンイチが浴室の外から声を掛けてきたので、慌ててサヤは脳内のビジュアルを消去した。 「な、なな、何かしら?」 「その・・・今、湯船の中ですか?」 「そうだけど・・・」 「あの、サヤさんのお背中、流してきなさいって言われたので・・・失礼しますね」 シンイチはサヤの了承を得る事無く浴室のドアを開けて中に入ってきた。勿論、サヤが湯船の中に居なかったら、それを待ってから行動に移すつもりだったが。 そしてサヤがすぐには何も言えなかったのも、積極的にどうぞと言うのも何だか気が引けたし、だからと言って断固拒否というのも後々シンイチに何かあの三人からペナルティが出そうで気が引けたし、どちらかと言うとシンイチには好意はあるものの嫌悪なんてさらさら無かったのだが、だからと言って諸手を上げて賛成、というのも何だか気恥ずかしいし・・・と想いが逡巡してすぐにまとめられなかっただけだった。 だから取りあえずサヤはシンイチの身体を見ないように壁側を向いていたのだが。 「あの・・・何でしたら、目隠しとかしましょうか?」 「え?いえ、ええと、別にそこまでしなくても・・・目を瞑っていてくれれば・・・」 前にシンイチの目の前に全裸を晒した事もあるというのに、サヤは何やら気恥ずかしがって、声を掛けてきたシンイチの方をチラ見・・・するだけだったのに、二度見してそのまま視線は固まってしまった。 シンイチは純白のビキニ水着を着ていた。トップスはオーソドックスな三角ブラでボトムはハイレグタイプ。でもやっぱりペニスがフル勃起して下腹部の布地をテントを張ったかのように突っ張らせているのはもうお約束というレベルかもしれない。 「シンイチく・・・いえ、ユイコちゃん・・・」 「はい?」 下腹部を気にしなければ、もう十分女のコで通る。だからサヤは思わずシンイチくんと言いかけたのをユイコちゃんと言い直してしまったのだ。 こんな時まで、本人の意志ではないのに―――勿論、ペニスのフル勃起は心と身体は別物とかいう事の現れが顕著であるというだけで―――女装させられているシンイチを見て、サヤはさっきの想いを思い出していた。 自分の欲望を抑えきれなかったせいで、シンイチはバイブで口腔内を蹂躙されたのだ。 前から持っていたシンイチへの同情、さっきの出来事についてのシンイチへの贖罪、そして胸に秘めていた女装美少年への友情以上の感情・・・それらが綯い交ぜになって・・・ 「・・・えっと・・・お風呂、一緒に入る?」 何故かそんな声を掛けていた。 「え?」 「お湯に浸かって温まった方がいいと思うの。私もちょっと身体縮めるから・・・」 「あ、いえ、でも・・・」 「それにこの湯船、女二人入るぐらいだったら十分広いのよ」 イツコと一緒に入った事もあるのでそれは経験済だし確認済だった。 「あ、わかってると思うけど、ちゃんと身体にお湯掛けてからよ。手桶はそこね」 「はぁ・・・」 一応自分もお湯に浸かりたいとは思ってたが、それはサヤがお風呂を出てからと考えていた訳で、でもサヤが誘ってくれる―――しかもちゃんと自分を女のコと認識してくれて―――いるのだから、という事で。 「それじゃ、お言葉に甘えて・・・」 シンイチは手桶で湯船のお湯を救って自分の身体に数回掛けた後で・・・ 「お邪魔します・・・」 シンイチは何も考えずにサヤの前でそのまま湯船の縁を跨いでお湯に浸かった。 “わっ・・・わわ・・・” その時、サヤは目の前、てゆーか、至近距離で、シンイチのフル勃起したペニスがハイレグの下腹部の布地をテントのように突っ張らせている様を目撃する事になった。 目の前でそんなシーンを見せられれば、興奮して鼻血を出してしまうかもしれなかったが、生憎生ペニスではなくて―――それでもお湯に濡れたせいで純白の薄い布地は透けてしまって、中の若い肉茎は薄らではあるがサヤの網膜にしっかりと映しこまれていたが―――水着越しだったおかげでサヤはそんなみっともない姿を晒さずに済んだようだ。 「・・・サヤさん?」 「はっ?あ、えー、えーと・・・」 思わずシンイチのその部分に見惚れていた・・・脳内で網膜に映しこまれた映像を何度もリプレイして見ていた・・・でも視線はぼーっとシンイチの顔を見たままという状態だったのだ。サヤはシンイチに声を掛けられてあたふたして・・・ 「んーと・・・こ、こほん・・・・・・・・・えーと、ユイコちゃん・・・」 「はい?」 「・・・ユイコちゃんは、一応だけど、その・・・女のコという設定・・・・・・いーや、もう、ユイコちゃんは、女のコでしょ?」 「・・・あ・・・はぃ・・・」 いちいち設定を思い浮かべるよりは素直に見たまんま女のコ扱いした方が楽だと考えたサヤに、シンイチは女装美少年であるからには本当は偽女のコなのだが、まあ一応相槌してみたら・・・ 「女のコはね・・・湯船に入る時、そんなお股を開かないのよ。ちゃんと手で隠しながら入るものなのよ。いくら女同士でも、それぐらいの嗜みは忘れちゃだめダゾ」 何故か言葉の語尾はお姉さん口調になったが、サヤが自分を女装美少年ではなくてちゃんと女のコ扱いしようとしてくれているのが分かったシンイチは、何だか嬉しい気分になった。 「ごめんなさい・・・今度からは、気を付けます」 素直に頭を下げた、ただそれだけの素振りなのに、その仕草はサヤには可愛らしく映ったようで、サヤはハートを撃ち抜かれていた・・・いや、それ故にさらに自分の心を何とか正常に保とうと意識し続けたおかげで、サヤは落ち着く事ができた。 “はぁ・・・私ったら、何言ってるんだろう・・・” 一瞬自己嫌しかけたが、すぐにサヤは素に戻った。 「・・・え、えーと・・・そんな事が言いたいんじゃなくって・・・そう、私こそ、あなたに謝らなくてはいけなかったのよ・・・」 「え?・・・何の事ですか?」 「さっき・・・四人でつながっていた時・・・私、我を忘れてたの・・・お姉さまにアヌスを貫かれていた時・・・私は歓びのあまり、何も考えられなくなって・・・性欲の求めるままに、口の中にあるものを夢中でおしゃぶりしていた・・・」 詳しい説明はまだされていなかったが、状況からしてサヤの言うお姉さまとはイツコの事である事はすぐにシンイチにも想像がついた。また、サヤの口の中にあるものが自分も咥えさせられていた物の片方だった事もシンイチはすぐにわかった。 「あれって、以前に私もお姉さまとのプレイで経験があるから知ってるの・・・私が何も考えずにおしゃぶりしまくっていた時・・・その反対側は・・・あなたのお口の中で暴れていた・・・・・・私は本能を抑えきれなくて、そのせいであなたのお口をレイプしていた・・・本当にごめんなさい・・・」 サヤはそれこそ顔がお湯に浸かるのではないかと言うぐらいに頭を垂れた。 「ま・・・待って下さい、サヤさん・・・サヤさんが謝る必要なんてないです・・・」 「でも・・・」 「だって・・・私、もう慣れちゃってますから・・・見てて下さい・・・」 上手い事に?おそらくイツコが仕掛けたであろう、壁に吸盤でくっついているそのディルド・・・色も形も硬さも大きさもごく普通の―――まあ、年齢差や個人差でいろいろ違う事はあるかもしれないが―――は正にペニスそのものであったため、それを見つけたシンイチは中腰になってそのディルドにむしゃぶりついた。 “シ・・・シンイチ・・・くん!?” 「うむ・・・はむ・・・うぐ・・・はぐ・・・あふぅ・・・」 驚愕の眼差しのサヤの目の前でシンイチは熱心にディルドを舐めしゃぶっていた。それは、アスリンにDC・DK・DDの有料フェラチオサービスをさせられていた時と同様に、唾をタップリ出してそれを舌でなすりつけるようにして舐め回しながらさらに唇で締め付けて熱心に口を頭を前後に揺り動かすという、見た目はもはや本職のフェラガールのような仕草だった。 “・・・ウソ・・・シンイチくん・・・フェラチオ・・・嫌だったんじゃ・・・ないの!?” 中腰で立っているからお湯から腰は出ている。当然、シンイチのペニスがそれを包むハイレグビキニを内側から激しく突っ張らせている様子はサヤの目にしっかりと見えていた。 “シンイチくん・・・フェラチオして・・・興奮して・・・おちんちんを硬くしている・・・・・・いえ、違うわ!それは、女装のせい・・・” アスリンやサトミやイツコやチコ・リエ・ミエ・ミチコにキヨミ・コトコ・ヒデコといった腐女子ならすぐにやをい思想からほもーんフェラで性的興奮しているのだと思い込みやすいが、サヤは腐女子ではなかった故にそんな勘違いなどせず、すぐに真相に思い至った。ここに来る前から、このイツコ邸に来た時に既にメイド服姿だったのだからおそらくその頃から既にシンイチはペニスをフル勃起させていた事を想像するに難くないだろう。 「・・・はふぅ・・・・・・ね、フェラチオ上手でしょ?女のコだったら、やっぱりフェラチオで男のコをイカせてあげられないと―」 ディルドを一通りしゃぶりたおして振り向いた瞬間、シンイチはぺちんと痛みなど感じない弱々しい力で頬を叩かれた。叩いたサヤは俯いたまま、首を振った。 「いいの・・・もう、いいのよ、シンイチくん・・・」 そう言って、サヤはそのままシンイチの身体を優しく掻き抱いた。 「私の事を思って・・・私が気に病む事は無いって・・・そう、言いたくて・・・そんな事をしてくれたんでしょう?・・・でも、シンイチくん・・・あなたこそ・・・私の事なんて気にしなくていいのよ・・・」 「サ・・・サヤ・・・さん?何を・・・サヤさんが何を言ってるのか、わかりません・・・」 「じゃあ・・・その涙は何?」 「涙?」 確かに、シンイチは自分でも気付かずに知らぬ間に両目から涙をこぼしていた。所謂泣き笑いしながらディルドをおしゃぶりしていたのだ。 「涙・・・何故、泣いてるの?・・・」 シンイチは自分で目尻を触って自分が泣いている事に気付いた。 「シンイチくん・・・無理に女のコしようとしなくてもいいの・・・女装してエッチな気分になって興奮してしまっても、それはそれだけでいいのよ・・・」 “それだけでいい・・・?” サトミが自分を女装させたりアスリンが自分をイジメたり、そんなシーンを彼女達が自分の脳裏に描くだけで満足してくれたら、どんなに良かっただろうか? 人を想うだけで自分が満たされてしまえれば、どんなに人を傷付けずに済むだろうか? 「私・・・女装したシンイチくんが・・・好きよ・・・」 「えっ(・☆)!?」 思わぬタイミングで思わぬ相手からの告白でシンイチは・・・ “そ、そうだ・・・こ、ここはお風呂で・・・い、今、サヤさんに抱きとめられてて・・・サヤさんは・・・は、裸で・・・” その途端、シンイチの男の本能が反応してしまっても誰が責められようか? “あっ?あわわ・・・ま、まずい・・・このままじゃ・・・” しかしいったんその事実に気付いてしまった以上、心を鎮めようとしても身体は別物とでも言いたいのだろうか、シンイチのペニスはぴくんとヒクついてしまった。 “い、今・・・下腹部で何かが・・・そ、そうだ、今、そこに・・・シンイチくんのおちんちんが・・・” いつもアスリンとサヤとイツコがシンイチをイジメる様を傍で見させられるあるいは手伝わされる、そんな立場のサヤだったが、今はここでシンイチと二人っきり。それに、以前に全裸で今と同じく女装してペニスをフル勃起―――その時は超セクシーランジェリーでの女装だったが―――させているシンイチを抱きしめてさらにキスをした事だってあったのだ。 ここに到って、サヤの女の本能が反応してしまっても誰が責められようか? “わ、私・・・疼いてしまう・・・” 心も体も疼いてしまったサヤは、無意識に自ら下腹部を擦りつけるかのように身動ぎしてしまった。 「あっ・・・サ、サヤ・・・さん・・・」 シンイチがなんだかせつないような声を漏らしたので、サヤはさらに興が乗って・・・やはりショタ魂がどんどん大きくなっていったようで・・・取りあえずはかき抱いているシンイチの身体を名残惜しくはあるが離してみた。シンイチがサヤの背中に手を回していなかったのが幸いした。 「あー、こほん・・・えっと・・・シンイチくん・・・じゃなくて、ユイコちゃんは、私の背中を流しに来てくれたんだよね?」 「あ、はい」 「じゃあ、お願いするわね。てゆーか、同じ女同士なんだから、一緒に身体の洗いっこでもしましょうよ」 そう言ってサヤは先に湯船から上がってしまった。 “ふふふ・・・これは面白くなってきたわ・・・どうやらサヤのショタ魂が暴走を始めた感じね・・・予想どおりだわ・・・” 寝る前のオレンジジュースに一服盛ったのがよく効いたようで、アスリンは既にぐっすり眠りに落ちている。流石に付き合いが長いサトミは何かを警戒?して遠慮したが、従来寝つきはいい方だったので今は高鼾で夢の中だろう。 “まぁ、まだ完全に吹っ切れてはいない筈だから最後まではいかないでしょうけど・・・それなりに進む事は期待しているわよ、サヤ” 「♪お風呂できゅっきゅっきゅー」 「それって、ロンドン橋落ちた、でしたっけ?」 「違うわ、メリーさんの羊よ」 「あっ、そうか」 洗いっこと言ったって、同性同士で相手の身体の隅々まで洗いあうとかそんな事ではない。それは同性愛者ぐらいのものだ。洗いタオルもちゃんと二組―――勿論、イツコ用とサヤ用だ―――準備されていた。だからサヤとシンイチも自分でちゃんと洗えるところは自分で洗って、背後の他には頭を洗ってもらうぐらいだ。幸いサヤはショートヘアだったのでシンイチも然程苦労する事はなく、サヤに細かいアドヴァイスを受けながら丁寧に洗う事ができた。そして、サヤもシンイチの頭を優しく洗うとその次は背中に移った。 だが、背中を洗いタオルで洗っている筈なのに、いつの間にかその両手はシンイチの両胸に回されていた。 「サ・・・サヤ・・・さん?」 「ユイコちゃんは胸がまだまだねぇ。と言う事で豊胸マッサージしてあげる」 「い、いえ、そんな・・・」 「ぺったんこだとせっかくのブラとかビキニ水着も今一つって感じなのよね」 サヤの掌はビキニ水着のトップス越しにシンイチの胸を撫でまわしていた。 「こういうマッサージの他にも、女性ホルモンを含んだクリームを塗ったりすると効果があるみたいよ。でも、本格的に女のコらしいおっぱいがほしいなら、専門のクリニックに行って手術する手もあるのよ」 「いっ、いえ、そこまでは・・・」 サヤが指摘したように、自分の胸はいっさい膨らみが無い為に、ブラやビキニ水着その他胸が強調される類の物では残念な感じがするのはシンイチも自覚していた。女装は好きになってしまったので、その辺が少々悩みどころではあるが、悩んでいたって仕方がないと割り切ってもいた。 もし、昔の自分に戻れるのならそれが一番いいが、どうしてももう戻れないのなら、このまま女装趣味で悩むよりは、悩まないようにより女のコらしい身体つきになってもいいかもしれない、そんな事を考えた事もあった。 「別に、おちんちんも取っちゃって完全に女のコになった方がいいとか、そこまで言ってるんじゃないのよ?女装を愉しむ為に、少しはおっぱいもそれなりに有った方がいいんじゃないかな?って考えてもいいと思うの」 「サ、サヤさん・・・だからっ・・・」 シンイチは自分の胸を撫でまわすサヤの手を離そうとまずはその手を掴もうとしたが、シンイチの手に捕まる前にサヤの手は下に逃げていた。そして、無防備だったシンイチのハイレグのビキニのボトムスに・・・ 「やんっ・・・」 サヤの手はハイレグの水着の布地越しにシンイチのペニスをその掌中に納めていた。 「あの三人にはイジられているんでしょ?だから、私にも触らせて。ね、いいでしょ?」 「で、でも・・・」 「同じ女のコ同士じゃない。それに減るものでもないし」 女のコ同士と言いながら、一方には女のコには有る筈の無い物をその手でつかんで、さらに減るものではないといい加減な理屈をのたまう・・・それはまさに酔っぱらったサトミの理論・手口そのものだった。 「サ、サヤさん・・・まさか・・・酔っぱらっているんですか?」 「いいえ・・・酔ってなんかいないわ・・・・・・湯船の中でさっきも言ったでしょ?・・・あなたが好きって・・・」 「ホ・・・ホントに・・・」 「好きでもないコのおちんちんを・・・触ったりする女のコなんていないのよ?」 AV紛いのレイプをされたサヤの脳裏の奥底にも、消しようが無い忌まわしい記憶が残っていた。だが、女装をしていてまるで女のコに見えるせいもあって、シンイチを相手にしてもその忌まわしい記憶がフラッシュバックする事は無く、逆にその自分の記憶や現在のシンイチの置かれている気の毒な状況から、最初は同情であったものが今や恋愛感情にまで変化してきていたのだ。 それは始めの頃のサトミと同様な女装美少年へのショタ魂からのものではあるが、今のサトミのように不純なものではなく、サヤの想いは純粋なものだった。 「だから・・・あなたも・・・私の同じところ・・・触ってもいいのよ・・・」 とは言ったものの、しかし、サヤはシンイチの背後から密着するようにして両手をシンイチのペニスに当てているのだ。シンイチがどうやって手を回しても、サヤの秘所に触れる事などできよう筈が無かった。 そして、いつの間にか、サヤの手はそれを引き離そうとして掴んだシンイチの手に手首を握られたまま、ハイレグビキニを上から丸めるようにして引き下げてしまった。 本当の力を出せば、おそらくシンイチでもサヤの腕の動きは制止できた筈だった。だが、水着の布地越しとはいえ、サヤに撫で回されていた事でペニスに心地良い刺激があって、積極的な制止などできなかった。 今やハイレグでローライズと化したせいで、そのビキニ水着はシンイチのペニスの根元ぐらいまでしか覆い隠せていなかった。 今までに何度も目にして、もっと長い間鑑賞したい、どうかして触ってみたい、あわよくばおしゃぶりも・・・などと考えていた、シンイチの生ペニスが今サヤの掌中にあった。 “熱い・・・それに、硬い・・・” サイズとしてどうなのかは置いといて、その形も、色も、サヤには素敵に思えた。もし鼻を近づけて息を吸ったらその匂いも、口で咥えて舐めたらその味も、きっとサヤは気に入って感激するだろう。 ただ、惜しむらくは、そのフル勃起の原因が女装にあることだった。自分自身の性的魅力で男性が同じく性的興奮してくれる事が、やはり女性としては最も嬉しい事であったりするのだ。 そして、イツコとのプレイで、それの代理品を何度となく使って経験していたおかげで、どんな愛撫をすれば本物が気持ち良くなるのかも、おおよそ理解できていた。 サヤはまず右手で、そしてその上から左手を重ねてそっと優しくシンイチのペニスを握った。 「はふっ・・・サ、サヤ・・・さん・・・」 「えっと・・・じゃぁ・・・動かすわね・・・」 サヤの両手が上下にスライドするように動き始めた。自分でする時のようにリズミカルで興奮の度合いに比べて強弱を付けたり、なんて高度なレベルではなかったが、ぎこちない手コキでも愛情がこもっていれば、相手を気持ち良く、幸せにしてあげたいというサヤの気持ちは、シンイチのペニスにしっかりと歓びを与え続けていた。 「ま・・・待って・・・そのまましたら・・・ボク・・・もう・・・」 ペニスの根元に熱い何かがどんどん溜まっていくのを感じ、シンイチがか細い声で悶えてしまった事で、サヤはシンイチのペニスへの愛撫を一時中断した。 「サ・・・サヤさん・・・」 「ね、ねえ・・・どうせなら・・・一緒に・・・しない?・・・お口で・・・」 「は・・・はい・・・」 まだ中学生のシンイチに比べてもうサヤは立派な大人。目の前の快楽にすぐ飛びつくよりも、もっと長く相手と愛し合いたいという気持ちを優先するというのもまた大人の恋愛の愉しみの一つ。サヤはそれをイツコとの交歓でしっかりその身に刻み付けていた。 そして、お風呂にはイツコとサヤがプレイを愉しむためのマットもちゃんと用意されていた。 「シンイチくん・・・」 「サヤさん・・・」 マットの上で正座して向き合った二人は、どちらからと言うまでも無く、互いに目を閉じて口づけを交わした。 何も言葉は要らなかった。今二人はただひたすら互いの事を強く想っている。ただ、シンイチはサヤの優しさから彼女の想いに応えてあげたいという事であるのに対し、サヤはショタ魂暴走のその奥底に、自分の忌まわしい記憶をこの愛しい女装美少年との交合で払拭したい、だからこの千歳一隅の好機を絶対に逃したくないというやや大人の打算的な欲望も垣間見えてはいたので、純粋ではあるがややスレ違い的な感じはあった。 だが、年の差なんて問題は、恋愛感情が全てクリアしてしまうのが当然の事。いつしか二人は言葉で確かめた訳でもないのに示し合わせたように互いに相手の脚の方に頭を向けて横になって寝転んでシックスナインの姿勢を取った。 サヤの目の前には、ハイレグローライズビキニから飛び出たシンイチのペニスが大写しになり、シンイチの目の前にはサヤの秘所が―――イツコの言いつけで口唇愛撫に邪魔にならないようにその恥毛は綺麗に処理されて秘裂の起点の少し上にほんの一つまみ程度残っているだけだった―――大写しになっていた。 サヤは、上になった方の脚を曲げてもう片方の脚の後ろに置き、股を開いて秘所がよく見える様にしてシンイチを誘った。 「シンイチくん・・・遠慮しないでいいのよ・・・女のコの大事な所を・・・あなたの好きにして・・・」 触って、撫でて、開いて中も同じように弄って・・・そしてお口で思いっきり舐め回して欲しい―――サヤがまだシンイチとあまり変わらない年頃、イツコはずっとそうやってサヤを愛してくれた。その時と同じように―――そして、自分は夢、いや、妄想の中で何度も繰り返しシュミレーションした女装美少年のペニスを思いっきりフェラチオしたい、舌で舐め回し唇で締め付けて扱きまくって、最後には力いっぱい自分の口腔の中で暴れ跳ねまわってミルクを撒き散らして欲しい、そしてそれをしっかり味を愉しみながら飲み込んでみたい・・・もう、初期のサトミと同じような、純粋で真性の正しいショタ魂女の欲望がサヤの脳裏の中で渦巻いていた。 シンイチも性教育や保健の授業で男女の身体の違いや第二次性徴については学習したが、その教材はあくまでもイラスト、それもエロスの欠片さえ微塵もないものだった。 シンイチはサトミにフェラして貰った経験はあるが、サトミの秘所を今のように目の前にした事は無かった。だから、サヤの期待通りにシンイチはサヤの秘所に指を伸ばし、好奇心の赴くままにそこを弄り倒した。 「い・・・いいわ・・・シンイチくん・・・じゃあ、今度は・・・私の番ね・・・」 シンイチに秘所を弄り倒して貰って膣奥から愛液をトロトロと沁み出させていたのと同様、シンイチのペニスが目の前でピクピク揺れている様を見て自分の口腔内に唾液を沁み出させていたサヤは、我慢できなくなってその肉棒をはむっと咥え込んだ。男性との恋愛経験があれば―――例えばサトミであったならば―――そんながっつくような真似はせずに、キスしたり舌で舐めたりして十分に気分を盛り上げてから咥え込むのだろうが、さっき居間でイツコにアヌスをピストンされながら咥えたディルドを思いっきり舐め込んでいたサヤではそんながっつきも仕方ない事だった。 “あぁっ・・・す・・・すごく・・・いぃ・・・” それは、DD・DK・DC相手にシンイチが有料フェラサービスをする際に心が女のコになり切ってしまった時の、ユイコの時と同様の熱心さ・激しさだった。 サヤ自身は意識の奥底に押し込めて思い出せなかったが、あの忌まわしい記憶の中にペニスを咥えさせられて舐めしゃぶらされた事もあった。だが、何も知らないJCに無理矢理させたって気持ち良くはならず、結局は自分で腰を振って、あるいはサヤの頭を動かして射精しただけだったのだ。だから、サヤは本当のフェラチオで男性をイカせた事なんて無かった。イツコとのプレイでは、あくまでも双方向バイブでイツコに快楽をもたらせたのであって、イツコに男性と同じ射精快楽を与えた訳では無かった。 だが、そんなサヤの拙い技術のフェラチオでも、シンイチは悦びを感じていた。正に、愛情が経験を越えたのだった。 そして、シンイチの方も、目の前にあるサヤのピンク色の花園に魅惑されていた。サヤにそれが何か解説されなくても、知識と想像でどれが何かはわかる。大陰唇、小陰唇、膣前庭、会陰、膣口、尿道口、そして俗にお豆ちゃんと言われるそこが最も魅力的な・・・ “これが・・・陰核(クリトリス)・・・” まだ、子宮の中で男女どちらかの性に分化される前、当然人間の性器には男女の違いがある筈も無い。そして、男女の分化が始まると陰裂が合わさってその中に精巣ができ、陰核が成長して尿道口を巻き込んで陰茎を形成する・・・言わば、クリトリスは女のコのペニスなのだ。そこまでは女子は性教育では教えられるが、男子ではそんな事まで教えられず、普通は性に興味を持って自分でいろいろ本とかを調べたりして身に着ける知識だった。この年頃の男子ならばそれは当然であり、勿論シンイチも健全な男のコであった頃に独力で学んだ知識だった。 そして、もう一つ同時に学ぶのが、陰核は女のコの快楽センサーであるという事、男子の陰茎が排尿の役目を持つのに対し、陰核には特に機能は無いという事、もし何かしら機能が有るとすれば、それはそこを刺激されると性的興奮をもたらすという事・・・。 快楽を得る為だけに存在する器官、それが女のコにしか付いていなくてしかもそれが女のコのおちんちんともいうモノ・・・。 男のコに取って、やはりまずは女のコの胸の膨らみが性の違いを認識させるのであるが、第二次性徴が始まれば、より神秘的な部分である女性器により興味が湧くのが当然であった。そして女性器全体の中で最も神秘的と思えるのが上記の理由から陰核になるのはもう男のコにとっては当然中の必然であった。 さっきまでサヤの秘所の中を指でいじくり回し、ついに見つけた陰核を指先で撫で弄っていたシンイチは、サヤのフェラチオによってもたらされた快楽でさらに性欲が強まり、同じ行為を始めた。 “ふぁぁんっ!・・・シ、シンイチくん・・・スゴイ・・・上手・・・” サヤは初めてのシンイチのクンニリングスに思わず声を出して悶えそうになったが、それでもシンイチのペニスはしっかり咥え込んで離さなかった。 そして、サヤと同様にシンイチも、初めてのクンニリングスだというのにサヤに快楽を与えていた。例えそれが愛撫だとしても、意に染まぬ相手からのものであれば、イメージ・雰囲気・ムードを大事にする女性としては快楽を感じる事などほぼ無い。だから、シンイチがサヤに快楽を覚えさせたのも、サヤのシンイチへの純粋な想い、そしてシンイチのサヤへの純粋な想いがMIX UPしたからに相違なかった。 “こ・・・これ・・・ツルツルしてて・・・まるで・・・” クリトリスは女のコのペニスなのだ。包皮から芽を出したその部分の形状は、しっかり観察すれば男女ともほぼ同じシルエットを持っている。 シンイチがそれに気付いたらしい事をどうやって知ったのか・・・おそらくは愛の力によるものか?・・・サヤは有るイメージを持ってフェラチオの方法を変えてみた。それは、シンイチのペニスを自分のクリトリスに見立てると言う事。 男のコは身体が軟らければ自分で自分のペニスをフェラチオできる・・・つまりセルフフェラができるという事は今までにシンイチがアスリンの命令でそれをさせられているシーンを見た事があるからサヤは知っている。だが、女のコはよほど下半身に比べて上半身が長いとか首が長いとか舌が異様に長いとかでなければ、どんなに身体が柔らかくても自分の秘所をクンニリングスできない。だから、シンイチのペニスを自分のクリトリスに見立てて愛撫すれば、きっとシンイチも同じようにサヤのクリトリスを自分のペニスに見立てて愛撫してくれるのではないか?それによって不可能と思っていたセルフクンニができるのではないか?と思ったのだ。 そして、やはり愛の力なのか、シンイチはサヤの想いを解ってくれたようだった。 サヤが舌でシンイチのペニスの亀頭表側を下から上に舐め上げれば、シンイチも舌でサヤのクリの表側を舐め上げてくれた。 サヤがシンイチのペニスの亀頭部を舌で舐め回せば、シンイチもサヤのクリを舌で舐め回してくれた。 サヤがシンイチのペニスの亀頭部に吸い付いて唇で締め付ければ、シンイチもサヤのクリに吸い付いて唇で締め付けてくれた。 だが、ヴァギナを愛撫して欲しくても、シンイチにヴァギナは無い。アヌスはやっぱり場所が違うし、当然やをい穴なんて有る訳が無い。 “さあどうする、サヤ?” 果たして、サヤはシンイチに期待を込めて、シンイチのペニスを全て喉の奥まで使って口腔に深く咥え込んでみた。口、いや喉の奥深くまで・・・奥深く・・・それでシンイチには伝わった。クリトリスはペニスと違って小さいのだから、奥深くと言う事はどこか奥深くに何かする事・・・奥行きが有るのは、ヴァギナしかシンイチには考えられなくて、シンイチはとっさに五指の中で一番長い中指をサヤのヴァギナに指の根元まで差し込んだ。サヤのヴァギナの中は、もう既に愛液で満たされ、シンイチの指はスムーズに入り込んだ。 「「んんん~~っっ」」 サヤが唇でシンイチのペニスを締め付けて扱くようにピストンするのと、シンイチの指がサヤのヴァギナの中でピストン運動するそのタイミングは正に同調していた。 サヤが顔を前に出す時はシンイチは指を差し込み、サヤが顔を後ろに引く時はシンイチも指を抜き出す。 サヤの唇がシンイチのペニスからちゅぽんと離れてしまえば、シンイチの指もサヤのヴァギナからにゅるんと出てしまう。 サヤの唇がシンイチのペニスのカリ首のところで止まれば、シンイチの指もサヤのヴァギナの入り口までで止まる。 サヤは知っていたが、シンイチは初めて知った。 “シックスナインって、口で互いに愛撫する事だけじゃなかったんだ・・・” 互いに相手の性器が顔の前に来るような姿勢になるから、相互口唇愛撫がシックスナインだと思われがちだが、口と口だけでなく、指と指、そして今のサヤとシンイチのように口と指で愛撫し合うのも立派なシックスナインの一つの形と言えよう。 そして、サヤはクリトリスをあまりに集中攻撃しやすいとその感覚もどんどん鋭くなりすぎて辛く感じるきらいもあり、それはまた同様にシンイチも亀頭への刺激は少々感じ過ぎて何だか痛い様な感触もあった。 “刺激するなら、いつもしてなれている所・・・” そしてシンイチはサヤにもっとペニスの幹を唇で扱いてほしくてサヤのヴァギナの中に出し入れする指のピストン運動をスピードアップし、同時にサヤももっとヴァギナの中を指で出し入れしてほしくてシンジのペニスを咥えて扱く唇つまり頭の前後運動をスピードアップさせた。 「「んぅんんん~~っっ!!」」 サヤはシンイチのペニスから唇を外せないからくぐもった呻き声を、シンイチも快楽に耐える為に口を閉じているのでくぐもった呻き声を漏らした。 “っ!シンイチくん・・・”“っ!サヤさん・・・” ““気持ちイイんだ・・・”” もう、言葉として言わなくても二人には通じた。心が通じ合っていたのだからそれも当然だった。お互いを想う心が一種のテレパシーとなったのだ。 ならば、もっと気持ちよくなりたい(もっと気持ち良くなりたい筈)、もっと気持ち良くしてあげたい(もっと気持ち良くしてあげたい筈)、そして最後は・・・ ““一緒にイキたいっっ!!”” 想い合う相手同士がそう思うのは必然だった。 「「んぅっ・・・んんんーーーっっっ!!!」」““イィッ・・・クウゥーーーッッッ!!!”” そして、サヤとシンイチは全く同時に絶頂に達した。 「あらまぁ・・・背を流す筈が竿洗いになっちゃうなんて・・・まあ、これはこれでうまく使えるかも・・・」 浴室にサヤも知らないうちに仕掛けて置いた盗撮カメラからの映像で、自分の恋人兼妹分兼ペット(兼実験動物)であるサヤがシンイチと肉体関係に及んだシーンを見せつけられた訳だが、イツコはそれでもほくそ笑んだ。 「私は・・・イツコ先輩に救われたの・・・」 サヤは隣にいる―――文字どおり、一緒のベッドに寝ている訳で・・・・・・・・・ちなみにイツコは勿論自分の寝室、アスリンはゲストルーム、サトミは寝相がかなり、てゆーか、BKA98のハルコには負けるがそれでも人間離れしているらしいのが前回のお泊りで判明したので今は居間で寝ている・・・・・・・・・まあ、アスリンからは「床で寝させればいいのよ」とは言われていたが、プレイが終わればサヤは別に、てゆーか、元々か?イツコが同意しなければアスリンの命令なんて従う謂われなんぞ無かった訳で―――シンイチに自分の過去を語った。 演劇少女だった自分に突如降りかかった忌まわしい出来事・・・年上の同性からの歪んだ感情による嫉妬から引き起こされた、男子高校生からの凌辱・・・絶望の中で転校した先でのイツコとの出会い、そして同性愛・・・。 「他人からは凌辱とも思える行為も、絆で結ばれた間柄であればそれは愛の交歓になるの・・・」 「羨ましいです・・・僕には・・・そんな人は・・・いないから・・・」 先程シックスナインで二人同時に絶頂に達した訳だが、それでもシンイチはまだサヤの想いが本物である事を信じ切れていなかった。今夜のプレイの贖罪として、一瞬だけ自分と恋人関係になってくれたのだろうと思っていたのだ。 「・・・ダメ・・・」 「はぃ?」 「・・・希望を捨ててはダメ・・・きっと、いつか、道は開ける・・・私が先輩に出会ったように、誰かが救ってくれるかもしれない・・・あなたの心を癒してくれる人が現れるかもしれない・・・だから、あきらめてはダメよ・・・」 「・・・はい・・・」 何かのTVアニメでは、物語終盤に主人公である心傷付いた少年の前に鼻歌を口ずさみながら美少年が現れて心を癒してくれる展開・・・となって腐女子達が狂喜乱舞したらしいが・・・シンイチがその時心に描いた少年がトオルである事など、サヤがどうして気付く事ができるだろうか? サヤの方こそ、自分がイツコの恋人兼妹でいたいと思いながらもシンイチを救ってやりたいと想っていたのは、もしかしたらイツコがもう自分よりもシンイチを相手にする方を楽しんでいるのではないかと疑心暗鬼に駆られていたのかもしれない。 そしてその夜、自分に優しくしてくれる魅力的な女性がすぐ傍―――文字どおり手が届くほど―――にいたのにシンイチが何もしなかったのは、臆病なのか奥手なのか紳士なのか、果たして・・・

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