いや、と首を振って腕を伸ばすと、その手首を誠司が掴み、手のひらにキスをした。そのまま千春の上に降りてきて、鼻を一度軽く噛んでから深く唇を求める。上あごをやわらかな舌に舐められ、背筋を快感が駆け抜ける。クチュクチュと音を立てて絡まる舌に集中するうち、何度も擦られた下肢は硬く張り詰め、丸い先端から雫がこぼれ落ちた。 「や……っ」 　何度も思い描いた誠司の指の感触。想像よりも硬くゴツゴツした長い指が、千春のものを上下に擦り続ける。 「ダメ……、誠司、さ……、あぁ……」 　でちゃう。 　泣きそうな声で告げると、誠司はさらに激しく指を動かし始めた。官能の波が一気に押し寄せ、その場所で弾ける。 「あ、いや……、あ、あ、ああ――……っ」 　ビュッと前方に飛んだ体液が、千春の白い腹の上に散った。誠司に見下ろされて、あまりのいたたまれなさに両腕を顔の上に載せて喘いだ。はぁはぁと荒い呼吸を整えて、小さく謝る。 「ご、ごめ……なさ……」 「何がだ？」 「だって……」 　ずっと、望んでいた。 　こんな汚れた欲望を誠司に抱いていた。それを叶えた歓びと誠司への申し訳なさが同時に押し寄せて、頭の中でぐちゃぐちゃに混ざる。 「ずっと……、千春を、こんなふうにしてやりたかった」 　誠司の言葉に視界を開く。腕の合間から覗いた頬にキスが二度落ちてくる。 「一緒に気持ちよくなって、全部溶けて、おまえを俺のものにして、俺はおまえのものになって……」 「誠司さん……？」 「こんなふうに」 　達したばかりの小さな雄を誠司の手のひらが包む。もう一方の手で千春の右手を導いた誠司は、そこに自身のものを握らせた。 「……っ」 （お、大き……っ）