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【11】-9
「あ、誠司さん……」
脳が焼けそうだった。
「千春、かわいいな……。千春……」
胸の突起を摘ままれ、舌で転がされ、悲鳴のような喘ぎが零れ落ちる。
「あ、あ、あぁ……」
自然に濡れることのできない窄まりが、いつの間にか誠司が手にしたローションで濡らされ、千春の好きな、節の形が美しい誠司の指がゆっくりとそこを開いてゆく。
その指が裡筒に触れるだけで嬉しかった。
一度知った快楽の炎が身体の奥で誠司を求め、はやく来てと収縮する。
「千春……」
世界で一番好きな声、低くて少し掠れていて、甘い……。誠司の声。
「千春、いいか……」
「ん……、ああ……っ」
丸い切っ先が押し当てられ、含まされる。その大きさに小さな悲鳴が漏れた。
「大丈夫か……?」
「だいじょ、ぶ……。あ、もっと、きて……」
誠司が喉の奥で呻いた。
天然かよ、と独り言のように呟く。それから小さく腰を揺らして、徐々に千春の中に長さのあるものを含ませていった。
「あ、あ、あ……」
「ああ、いい……。夢みたいだ……」
千春に、こんなことを。
は、と短く吐く息に混じって、誠司が何か呟く。
ヤバイ。
掠れた甘い声で。
半分ほどのみ込んだところで、誠司は一度動きを止めた。つながった場所を見下ろし、緩く勃ちあがっている千春自身をそろりと撫でる。
「や……っ」
何を、と千春もその場所を見下ろした。なんだか、たいへんいやらしい感じのものが目に入る。
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