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【13】-5
誠司の唇に肌を吸われて、心臓が激しく鼓動を打っていた。初めてだったのに、何かいけないことのように感じて、それなのに、もっと触れてほしいと願っていた。
身体中に誠司の唇で触れてほしくて、千春のどこかをどうにかしてほしくて……、どこをどうしてほしいのかもわからないのに、もどかしいような、甘く痺れるような、焦燥に似た願いばかりが大きくなって……。
そして、唐突に、自分の足の間が硬く張りつめて、膨らんでいることに気付いたのだ。
臍の下のあたりが甘く疼いて、熱を持った膨らみを誠司の身体のどこかに押し当てたくて、同時にそれが怖くて恥ずかしくて、だから、隠した。
「そうか……。千春の、おちんちん……」
恥ずかしい言葉を繰り返して、誠司が少し笑う。
「ヘンになったって、こんな感じか……?」
兆した場所を長い指が包み込む。
「こんなふうに?」
「あ……」
ゆっくりと揉むように撫でながら、千春の顔をじっと見る。
千春は、一度小さく首を振り、次にこくりと頷いた。
熱い吐息が零れる。深いキスが与えられる。
それから先のことは曖昧だ。
貪るように口づけを交わし、互いの着ているものを乱暴にむしり取り、兆したもの同士の先を合わせ、重ねて擦り合い、気付いた時には誠司の熱塊を尻に含んで腰を振っていた。
ギシ、ギシ、と誠司が動くたびにベッドが軋む。
「あ、あ、……」
同じリズムで、千春の喘ぎ声が重なる。開いた足の間で、誠司の身体が揺れている。
「ああ、ん……、あ、は……」
抜き差しする速度や角度に変化を与え、たまらない場所を不意打ちのように掠め、誠司の楔が千春を貪る。
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