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【13】-7

 左右に開かれた脚が宙を蹴る。その足首を掴まれ、高く持ち上げられ、ベッドの上に立ち上がった誠司に上から何度も強く突かれた。  苦しい姿勢の中で新たに芽生える官能に、歯を食いしばり、頭を仰け反らせて喘ぐ。 「あ、ああ……っ、は、はっ、……」  前かがみになって腰を振り続ける誠司の動きに、ギシギシと壊れそうに、マットレスの下の枠が悲鳴を上げた。 「ああっ、あっ、あ……っ」 「ああ、千春……っ」  千春の身体を折りたたみ、細い足を肩に担ぐようにして誠司が覆いかぶさってくる。 「千春、千春……っ」 「ん、ん、あ、あぁ……っ」 「ああ、千春……、ああ……」  掠れる誠司の声。乱れた髪の先から滴る汗。  左手で身体を支えるようにシーツを掴み、右手を誠司の髪に伸ばした。腰を揺らしたまま手首を掴み、手のひらにキスをして、誠司が身体を倒す。すぐに唇が塞がれ、下から入るだけでは足りないと訴えるように、奥まで舌を差し込まれる。  口の中をぐちゃぐちゃにかき回されながら、激しく腰を使われ、千春の中心が二つの腹の間で跳ねるように左右に揺れた。  ギシ、ギシ、ギシ、ギシ、と絶え間なく鳴き続ける古いフレームの響き。  やがてそれが、ヴァイオリンの音のように一つにつながってゆく。  速度を増し、より激しい活塞で、目にもとまらぬ速さで、千春の尻を行き来する太い肉の竿。 「ああっ、あっ、あ……っ! あ、あ、あ、あ、あ、ああああああ――――…………っ」  ギイイイ……、と、連続して一つになる家具の悲鳴。  身体の奥で誠司の熱が爆ぜる。温かい体液が、勢いよく千春の裡に注がれる。 「あ、あ……」  同時に果てた千春の竿の先から、白い粘液が誠司の腹に散った。

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