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第2話

熊族の王都に持ち帰られる頃にはヒエラはすっかり雌となっていた。しかしそれだけではハーキュリーは駄目だと言う。今のヒエラは獅子の雌であって熊族の、ハーキュリーの雌とは言えないらしい。ヒエラにはその理屈がいまいちよくわからなかった。 「ハーキュリー様は獅子のヒエラ様にいきなり熊族の考えを理解しろと強要しているわけではありません、お二人の時間はこの先長いのですからゆっくり歩みよればよろしいかと存じます」 ハーキュリーの館を取り仕切っているというネズミ族のハーメスが午後のお茶の時間にヒエラから相談され、ヒエラへお茶を淹れながら慰めるように言った。熊族は膂力が強すぎて細かい作業を得意でないものが多い。コントロールできないわけでは無いのだが精神的に疲れてしまう。いつの頃からかネズミ族がそこを助けてくれるようになった。ネズミ族が熊族の生活の手助けをし、熊族は小さく弱いネズミ族を守っている。ハーメスはハーキュリーの親の代から仕えている執事長だった。ハーキュリーがヒエラを連れて帰り、ヒエラが小さなハーメスへ片ひざをつき目線を合わせて挨拶したことで流石ハーキュリー様の選んだお方だと感動にむせび泣き、以来ハーメスはすっかりヒエラ贔屓である。ヒエラの考え方は確かに獅子の雌よりの考え方であると言わざるを得ないが、ヒエラならハーキュリーとやっていけるだろうと信じていた。 熊族の婚姻はお披露目式と言われている。お祝いの場で招待客達に結合部を見せつけた交尾をしてみせ、中へ射精されながら雌はこれからこの雄のものになりますと宣言するのだ。この交尾のあと二人は宴会を後にし一晩中まぐわい続け、翌朝これからこの雌は自分のものだと出した精液を尻から女陰から口から溢す雌を広場に一日開脚拘束して飾る。熊族からしたらただのおめでたい式なのだが、熊族を伴侶にした他種族の多くはこの式を拒絶する。しなければならないものでも無いので拒絶されたらしないだけなのだが、熊族の勇士たるハーキュリーが熊族の伝統的な式をしないというのは面目に関わるだろうとヒエラはやると申し出た。 「やりたいのか?」 夕食の席で乱暴に肉を咀嚼しながらハーキュリーは目を丸くして向かい合って座るヒエラを見た。ヒエラは顔を赤くしてややもじもじした様子ではあったが、もそもそと自分に出された肉を食みつつ困ったように答えた。 「やりたいわけではないけれど、そういうものをするのが普通だというのならやらねば」 生真面目なヒエラの言葉にハーキュリーは食事の手を止めて少し考える風であったが、やがてため息をついた。 「無理はするな」 「無理ではない!」 どれだけハーキュリーがしないでいいと言ってくれても、ヒエラとしてはハーキュリーの名前に傷がつくかもしれないような事をしたくなかった。獅子の雄に求められるのは強く逞しく美しく、誰もに憧れられる雄であることだ。それでこそ雌の自慢になりうるのであり、雌にとって価値のある存在なのだ。当然雌も雄の価値が下がるような事はしない。獅子の雌となったヒエラにとって、どれだけ理解できない事であろうとハーキュリーの価値が下がる原因に自分がなるなどあってはならない事である。 「お前の為の椅子でろくに発情もできないでいるのに、お披露目式なんてできるわけがないだろう」 だがハーキュリーはどうでもヒエラの申し出に頷かず、あきれたように顎をしゃくった。言われたヒエラは顔を赤くしてうつむいてしまう。 ヒエラが座っている椅子、いやこの館のヒエラの為の椅子すべてに張り型がそそり立っているのだ。ハーキュリーの雌として、いつでもハーキュリーを受け入れられるようにと用意された椅子だった。熊族の陰茎は同じ熊族の雌であっても受け入れるのが容易では無い為、わりとよくある生活必需品である。使用人がいる家では座るときに張り型に潤滑剤を塗ってもらい局部にも流し込んでもらうのが常識であり、ヒエラもいつもハーメスに世話をしてもらっていた。いつでも悦んで雄に犯される為に雌は穴を開き発情しているものなのだが、雄に尽くし雄を守る獅子の雌しか知らないヒエラはこの生活に中々慣れない。 「そら、お披露目式の話よりちゃんとすけべヒエラが今日どれだけ俺のちんぽの事で頭が一杯だったか教えてくれ」 自分に出された食事を一通り食べきったハーキュリーが、ハーメスが淹れる食後のお茶を飲みながらまだ半分も食べていないヒエラに言った。 「う......うぅ......」 「ヒエラ」 とまどうヒエラだったがハーキュリーに低く名前を呼ばれて身を竦め、逃げるように少しだけ食事を進めたがやがてぽつぽつと話し出した。 「今日は......お城に行くハーキュリーを見送ったあとハーメスにお尻の穴を綺麗にしてもらって」 「尻の穴?」 「......お、おまんこを綺麗にしてもらって、ハーメスに薔薇みたいに綺麗なおまんこになったって褒められて、ハーキュリーにもそう思われてたらいいって思ってちょっとイッた」 「ああ、お前のまんこ肉の盛り上がりは確かに色といい艶といい、薔薇みたいになったな。ハーメスにはなんて言って洗ってもらったんだ?」 「中庭で土下座して今からおまんこの栓を抜いて精液噴水ショーをしますので、今夜もハーキュリー様の精液溜め込めるように綺麗にしてくださいって。言った後は腰をあげて足を開いて、ハーキュリー様がしてくださった栓をひりだして庭に思いきり精液をぶちまけました。ハ、ハーメスが拡張器でおまんこ広げてヘラやたわしで綺麗にしてくれるのも気持ちよくて、ハーキュリー様ごめんなさいってハーキュリー様のおちんぽじゃないのに気持ちよくなるすけべ雌でごめんなさいって言いながらたくさんイキました」 「朝からすけべで良いことだが、なんでその椅子にただ座ってるだけなんだヒエラ」 もっと椅子に犯されろと言うハーキュリーに、ヒエラは首を振った。 「そ、そんな事したら食事もできないし喋られなくなってしまう」 「その為の椅子だろ。帰ってきた自分の雄とセックスする為に、今自分がどれだけすけべか見せないでどうするんだ」 促されてヒエラはテーブルに手をつくと、椅子にそそり立つ張り型を軸におそるおそる腰を回した。 「あ♥️いすおちんぽ♥️いすおちんぽがわたしのおまんこいじめるぅ♥️すけべスイッチごりごりいじめてわたしをすけべにしてくるぅう♥️♥️」 「その調子だ。それで?まんこ掃除のあとはどうした」 「ハーメスにぃ♥️一晩中ハーキュリー様とセックスされていたのですからお休みくださいって言われて、あっひぃん♥️おっきな玉がいっぱい繋がってるおやすみようのおまんこ栓をハーメスにしてもらって、あ♥️あ♥️立てなかったからぁ、庭から四つん這いで寝室まで行ったあと、ベッドっで栓をぐぽぐぽってハーメスが起こしにくるまれしてまひたぁ♥️」 「寝てないのか」 「寝たと思う。あふぅ♥️めちゃくちゃイキまくった後、ちょっと抜けてた栓をハーメスが思いきり押し込んで起こしてくれたからぁ♥️どっかで寝たと思うけろわかんない♥️いすおちんぽきもちいぃ♥️はーきゅりーさまのめのまえれいすおちんぽにいじめられるのきもちいぃい♥️めすおちんぽのしおおもらしとまらにゃいぃい♥️」 もじもじと閉じてた足をすっかり座面に合わせて開脚し、背もたれにのけぞって夢中でヒエラは腰を振っていた。肘おきは無い椅子なので開脚した足は大きく横に開き、両腕は背もたれを掴んでいる。胸筋や腹筋を見せつけるようにのけぞり、スリットから出た陰茎が溢す潮が座面に広がってヒエラの尻を濡らし、腰を振ると微かに水音が響いていた。 「それで?昼からはどうしたんだ」 「あ......♥️も、もうゆるひれ♥️はーきゅっはーきゅのおちんぽくらはい♥️はーきゅのそのおちんぽくらはいぃぃ♥️」 ヒエラは、真っ直ぐテーブル向こうで勃起させてこちらを見ているハーキュリーの陰茎に釘付けだった。だがハーキュリーは己の陰茎を擦るだけで、ヒエラの要求には応えない。 「ダメだ。ちゃんとすけべ報告終わってからだ。それまでは俺もオナニーしてるから、欲しいならさっさとどれだけすけべだったか全部言え」 「う♥️うぅ♥️起きてからはぁ、おやすみ栓抜かれた時にまたイッって、いすおちんぽに犯してもらいながらお昼を食べました。そのあとはぁ、広間でハーキュリー様とどんなセックスもできるようにっておもちゃおちんぽしながら体位ストレッチをたくさんして、イクたびにストレッチの先生からハーキュリー様のおちんぽ以外でイク駄目まんこにむち打ちのお仕置きをしていただきましたぁあああ♥️♥️♥️ひっ♥️おしおきおもいだすとイッちゃう♥️すけべめすだからむちでおまんこいじめられるとイッちゃうぅぅ♥️♥️♥️」 「それじゃあストレッチなんだか、むち打ちオナニーの時間なんだかわからなかったんじゃないか?」 「ちゃ♥️ちゃんとすとれっちもぉ♥️すとえっちもがんばりまひたっ♥️はーきゅもこんどわたしをむちでいじめてくらさいっ♥️はーきゅにおまんこやめすちんぽをむちでいじめられたくてしかたないの♥️」 「おう、かわいいすけべ雌のお願いとあっちゃやるしかないな」 「う、うれひぃ♥️♥️♥️ストレッチの後はマッサージをしてもらって、おっぱいもちくびもめすちんぽもいっぱいほぐしてもらいまひた♥️子宮マッサージももう慣れておなかさわってもらうだけでイッちゃうどすけべめすになってます。おなか♥️おなかもいじめてください♥️」 「そんなにいじめられるのが好きか。すけべというより変態だな。可愛がられるのは嫌なのか?」 苦笑するハーキュリーに、ヒエラはハークがしてくれるならなんでもいいと椅子の上で身を捩らせながら啼いた。 「あとはっ休憩でまた椅子オナニーしながらお茶をして、それでもうはーきゅが帰ってくる時間だったからぁ、玄関でオナニーしておまんこ開きながらはーきゅが帰ってくるのを待ってまひたぁあ♥️」 「おう、帰宅一発セックスは気持ちよかったぞ」 ハーキュリーに褒められてヒエラは嬉しそうに笑った。 「どすけべ報告終わったの、おわったぁ♥️おわったからはやくわたしとせっくすしてください♥️はーきゅとせっくすしたいっ♥️したいのぉ♥️♥️♥️」 必死に懇願するヒエラから目を離さずハーキュリーは立ち上がるとテーブルを迂回してヒエラの前に来た。ヒエラも嬉しそうに椅子から立ち上がってハーキュリーにしがみつく。ハーキュリーはヒエラのたてがみをやさしくすきながら口にしゃぶりついた。口内を貪られ舌に甘噛みされヒエラはのけぞり陰茎はまた潮をどぷどぷとこぼし床を濡らす。ハーキュリーはたわしのような指でヒエラの肛門をこすりながら、ヒエラをテーブルに向かせて言った。 「夕食を残さず食べてからだ」 「へ......んぶぅ♥️」 肉料理の残る皿に顔面を押し付けられ、ヒエラは必死に口だけで料理を貪った。ぽっかりと空いた肛門が寂しくてつい腰を振ってしまう。 「最初から誘うのだけは一人前だな」 ヒエラの頭をテーブルに押し付けながら、揺れるヒエラの尻を見て楽しそうにハーキュリーは言った。 「おむっ♥️んぐぅ♥️んぼっ♥️」 ハーキュリーとのセックスの為に、必死に惨めな姿で食事を終わらせようとしているヒエラの可愛らしい姿を眺めながら、ハーキュリーはそっとため息をついた。はやく雄の名誉だとか名声だとかそんなものを気にせず、ただただ楽しくセックスする事だけ考える雌にヒエラがなりますように。ハーキュリーがヒエラに望むのはそれだけだ。

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