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第4話
やばい……本気で身の危険を感じたのは初めて。
「何考えてるんだよ、腕を解け」
焦ったようにオレが言葉にしても颯真の表情は変わらない。本気だ……。そう思うと堪らなくなった。
「怖くなった?その顔初めて見るかも……。でもさ、こういうのドキドキしない?」
そう言って颯真はオレのネクタイを解き始める
「やめっ……本当に誰か来たらどうする……」
もう半分涙目になって無駄な言葉を掛けるが颯真は許してくれない。そうこうしてる間にネクタイは外されシャツに手が掛かる。
「颯真っ……」
思わず叫んだ瞬間、オレの目からは涙が零れた。
「誰も来ないよ」
優しく宥めるように髪をふわりと触って、零れた涙をキスで吸い取る。颯真の綺麗な顔立ちが数センチのところで止まると、突然目の前が見えなくなった。何が起こったのか一瞬分からなかったが、外されたネクタイで目元を覆われたのだと気づいた時には再び熱いキスで塞がれていた。
「んっ……ぁん……」
プライベートだってこんな風に扱われた事はない。寧ろ会社では周りに気づかれないように気を遣うような男だ。なのに何故?何故今日はこんなにも違うんだ……。
「んんっ……ぁ……んっ……はぁん」
深い口付けと共に好きな男の手が胸元を弄る。両手を縛られては抗う事も出来やしない。その上目の前は塞がれたまま。いつも以上にダイレクトに伝わる感触に、漏れ出る声が抑えられない。絡まった舌の感触と濡れた音。同時に触れる長い指先がオレの敏感な部分に触れキスが解かれた。駄目なのに……身体が熱を帯びて全身がより敏感になっていくのを肌で感じる。自分の中の羞恥な部分が引き出されている事に何とも言えない感情が生まれた。
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