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第6話

ジュルっと音をたて、根元から裏筋、先端に舌を絡めキツク吸われる。オレの身体はビクンと弓なりに反り、覚えのある波がやってきた。 「あっ…やっん……はぁん……もう……イくっ…ん……はぁん」  声を抑える事なんてどっかに吹っ飛んでいた。ただ彼が与える快楽がオレの羞恥を超えてしまう。颯真は咥え込んだままニヤリとし何度も何度も根元から吸い上げ、先端を舌で刺激する。 「もう……めっ……ぁぁァァ……はあん」  何度目かの吸い上げでオレは呆気なく限界を迎え、白濁を颯真の口内へと吐き出した。彼は咥え込んだまま飲み干し、ようやく口内から引きずり出されるのが分かった。 「はぁ……はぁ……」  吐き出した余韻で身体は鉛のよう。今、彼がどうオレを見ているのか知りたい。見えないもどかしと肌で感じる視線に引いた熱は再び身体に宿る。 「濃かったな」  ふと耳元で感じる低音。熱っぽい息遣いと舌でぺろりと耳を舐める感触に、敏感になっている身体はビクンと跳ねる。これ以上なにかされたら本当に可笑しくなる。オレは縋るように訴えた。 「ネクタイを外して……もういいだろう」 「まだ駄目だ、本番はこれからだ焦るなよ」 彼はそう言ってオレに一つキスを落とすと、足を開かせ抱え込む。 「やめ……もう嫌だ」  それでもその言葉に反応はなく、恥ずかしくも露わになったオレの後孔。颯真はゆっくりと近づき息が掛かる距離に達すると、ペロっと舌先でオレの後孔を舐め始めた。抑えきれない感触にオレは全身で震え声を上げた。 今、誰か廊下を通ったら聞こえてしまう。こんな姿、誰にも見られたくない ……。そう必死に願うも、颯真の舌はオレの後孔を舌先で丹念に解し、気持ちとは裏腹にそこはヒクつき始めた。

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