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後日談 『おしおきー47』※
「ぁ……っんぅ……んぁ……」
浴槽周りの岩場に腰をおろした雅紀が、掠れた喘ぎを漏らす。
柔らかな月の光のスポットライトを浴びて、白く浮かび上がるほっそりとした身体。ぞくぞくするほどエロティックで美しい。
暁の声に煽られて既に欲情しかけていた雅紀に、暁は更に意地悪く囁いた。
「なぁ……おまえがさ、自分でしてるとこ、見して?」
「……っやっ。むり……っ」
雅紀は耳まで真っ赤になって、ぷるぷると首を横に振ったが、暁は雅紀の耳朶を唇ではみはみし、熱い息を吹きかけて
「見たいんだよ。な? 俺におまえの全てを見せてくれよ」
……そんなエロい声で、おねだりするなんてずるいっ。
雅紀は必死に抵抗を試みたが、暁の手が伸びてきて、既にぷつんと飛び出している胸の尖りを、指先でさわさわと掠め出すと、堪えきれずにぴくぴく震えて、唇を噛み締めた。
暁の指はすごく意地悪だ。欲しい刺激を欲しい所にはくれずに、際どいところですいっと外す。核心に触れてもらえないもどかしさに、雅紀が焦れて身を捩ると、ちょっとだけ掠めてまた逃げていってしまう。
それが何度も繰り返されると、雅紀はやがて、くぅくぅと仔犬のような声を漏らし、暁の腕にしがみついて
「……んっぁ……あ……っおね……が……っ焦らす……の、やっぁ」
暁は含み笑いと共に、雅紀の首筋に唇を押し当て、もう一方の手で小さな尻をさわさわと撫でて
「んー? んじゃさ、見して?」
雅紀は恥ずかしさにまた首を振っていやいやをしたが、再びじっくりと焦らされて、とうとう……観念した。
腰に巻いたタオルをそろそろと外し、一矢纏わぬ姿になる。
弱い月明かりの中でも、暁が自分の身体を、熱い眼差しで見つめているのは分かった。
見られている。そう思うだけで、じわっと体温が上がった気がした。
「やっぱおまえ……綺麗だ……。ああ……すっげー綺麗だな」
ため息とともに呟く暁の声が、また身体の熱を上げる。雅紀は顕になった自分の前を、手で隠したい衝動を抑え、岩の窪みに腰をおろした。
暁は浴槽に足を踏み入れ、雅紀の真ん前に陣取ると
「脚、開いてみ」
雅紀は羞じらいに顔を横に逸らし、少しずつ両脚を開いていった。
「いいぜ。んじゃさ、自分の、触ってみて」
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